久々の民放ドラマ出演で役所広司が見せつけたもの
6年ぶりとなる民放ドラマ。しかも“非主演”の立ち位置で『VIVANT』に登場した役所の姿を、専門家はどう見たのか――。ドラマ評論家の吉田潮さん、木俣冬さんに、“ドラマにおける役所の魅力”を存分に語ってもらった。
俳優としてあらゆる役柄を演じ切り、視聴者に圧倒的な「存在感」を感じさせる役所。その印象を吉田さんは「出てくるだけで安心感がある」と言い、木俣さんも「役所広司がいなかったら、『VIVANT』はもっとライトに感じたかもしれない」と、それぞれの言葉で役所の魅力を評する。
「『VIVANT』では長い年月、日本を離れ外国にいて、テロ集団を組織しながら、自分の信念をもって生きてきたという役。役所さんが演じることですごい重厚感が一瞬で出て、説得力がある。深みがある感じに見せるのはさすがです。
役の価値を上げている人ですよね。海外で高い評価を得ていて、安売りもしないから、今や地上波ドラマで演技を見られるのは希少価値でもある。主役じゃないからこそ、仏様を拝ませていただくようじゃないですけど、得をした感じ、良いものを見た感じがする」(木俣さん)