■「殺気という名のフェロモン」がある
主演の堺雅人(49)は、初共演となる役所について、番組のインタビュー動画で「役所さんのお顔を見たりとか、息遣いを聞くだけで、いろんな感情が引き出されていきます」とコメントしている。多くの作品で主役を張っている役所だが、脇にいることで輝き、周囲を際立たせる、そんな力もあるのだろうか。
「役所さんには、殺気という名のフェロモンがあるのかもしれません。共演する人たちは、役所さんから、ふっと香るにおい、あるいは体温のようなものを感じて、自分でも気が付かないうちに何かが揺さぶられる……ということがあるのかも。
一人の視聴者としては、私のなかで役所さんは色気のある俳優なんです。別にお色気シーンがあるわけではないのに、男の色気がある。そしてその存在感を、陰影で感じさせる」(吉田さん)
確かに役所は、どこか陰のある役柄がよく似合う。『孤狼の血』では孤高のマル暴刑事役。ヤクザを転がしながらも最終的に人としての道を外さない生き方は、その背中で貫禄を見せつけた。21年に公開された『すばらしき世界』では、更生しようともがく元ヤクザの殺人犯役が圧巻だった。
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『VIVANT』でも役所はテロリストという“道を踏み外した”役どころだが、ふとした時に見せる表情には人間臭さも見え隠れする。そして第8話で、役所演じるベキは、DNA鑑定により乃木憂助(堺)と親子であることが判明した。
しかし一筋縄でいかないのがこのドラマ『VIVANT』。吉田さんも木俣さんも、それぞれ「単なる父と子の関係に終わってほしくない」「どんでん返しはほしい」と、隠された秘密や意味がまだまだあることを予測する。
いったい何が真実なのか――最後の最後まで目が離せない。