■「公安」「別班」のどちらかが糸を引いていた説
そんなノコルがデマを流した説については、
《ベキの言葉を信じるとして、日本に特に思い入れ無いノコルの方はその思想を持ってる可能性は無くない テントの思想=ノコルの思想とは限らないし、ノコルはあくまでもベキを父として慕ってはいても、その祖国まで愛する理由が薄い》
《本当に日本を最終標的地にしてるのも、フローライトのことをあのタイミングでバルカ政府にリークしたのもノコルなんじゃないか説に一票だなベキにとっては愛する祖国でも、父を裏切った国を標的にしようってノコルが画策しても違和感はない言葉だけは知ってるから尚更》
といった“ノコルは日本憎し”声が、SNSにも多く寄せられている。
「デマ『テントの最終標的は日本』を流したのは誰か――次に有力視されているのは、“公安の不祥事隠ぺい説”です。40年前に当時の指揮官の判断で潜入捜査官・乃木卓を救助せずに切り捨てた結果、彼は世界的に有名な“謎のテロ組織のリーダー”ノゴーン・ベキになってしまった。こんな事実が世に発覚したら大問題ですよね。
そのため、テロ活動を行なっているという事実を表向きの理由にテント壊滅に動き、ベキの口封じをしたいのではと。そうなると、怪しいのは公安の上層部。そして、現時点での登場人物でもっとも地位が高い公安部部長の佐野雄太郎(坂東彌十郎/67)ということになりますね。
佐野部長に悪意がなくても、“実は当時上の指示で泣く泣く卓を見捨てたのが佐野部長で、テントの凶行(と思い込んでいる)を止める口実を作りたかった”といった考察もありますね。当時の上司の指示によって乃木家を助けずに、引き返したヘリコプターのパイロットが若き日の佐野部長だったりして……まさかですが」
佐野部長および公安がデマを流した説には、
《「テントの最終標的は日本」とデマを流した人物は誰か。テント(=ベキ)の存在を疎ましく思い、悪に仕立て上げて抹殺を企ててる可能性があるのは、かつて乃木卓を見捨てた公安の人物では?》
《テントが日本をテロの標的としていないことが事実やとすると、ベキを見捨てた公安が怪しいな。公安部部長が元凶かもしれへん。公安出身者がテロ組織を作ったという汚点を消すために、どうしてもテントを潰したかったんかもしれへん》
《乃木親子が救助ヘリを待っていた時、なぜテロ集団は乃木親子の居場所を見つけられたのか?あのヘリは救助のフリをしながらテロ集団に加担していて、そのときのパイロットが現公安部長とか?》
といった声が、多く寄せられている。
ベキが否定した『テントの最終標的は日本』を流したのは誰か――。
「最後に、多くの視聴者の間でも多く言われているのが、“日本政府と別班上層部が広めた説”です。これは別班の櫻井里美司令(キムラ緑子/61)に以前から“黒幕説”があったことに加えて、第2話に登場したバルカ共和国と日本のパワーバランスに関する意味深な伏線と、第9話で明らかになったテントの土地購入の目的から有力視されている説ですね」
バルカ共和国は地下資源が豊富で、日本とも友好関係を築いている。
一方、テントは3年前から世界の捜査機関に存在が発覚するのを承知でテロ請負を活性化させ、その資金で土地を買い漁っていた。第9話ではその理由が、
“3年前、地割れで穴が開いた土地の地下深くに、半導体づくりに欠かせない純度99.9%のフローライト(蛍石)を発見した。テントがそれを独占することで、未来永劫、孤児や貧しい人々のための資金に使える”
だと判明したが、狙っている最後の土地を手に入れる直前にバルカ政府にフローライトの情報が漏れてしまい、その原因が乃木ではないかと疑われて――という幕引きで、話は最終回へと持ち越しになっている。