【以下、『VIVANT』第9話までのネタバレを含みます】
堺雅人(49)主演の連続ドラマ『VIVANT』(TBS系)。少々早いが今年最大の話題作と言い切っていいであろう同作も、9月17日についに最終回を迎える。
『VIVANT』は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めたTBSの福澤克雄氏が原作・監督を手掛けるオリジナルドラマ。謎が謎を呼ぶ展開や、公式X(ツイッター)の投稿などからリアルタイムで伏線を考察する楽しさで人気が爆発。夏ドラマの中で圧倒的な支持を獲得している。
「9月10日放送の第9話は、警視庁公安部の野崎守(阿部寛/59)やヒロインでWHI(世界医療機構)の医師・柚木薫(二階堂ふみ/28)など主要キャラクターは登場せず、これまで謎だらけだったテロ組織“テント”に関する多くの伏線や、謎の答えが明らかになりました。
創設者で乃木の実父であるノゴーン・ベキ(役所広司/67)や、ナンバー2のノコル(二宮和也/40)についてもしっかりと掘り下げられていましたね」(テレビ誌編集者=以下同)
第9話ではテント創設のキッカケと名前の由来、「なぜ乃木家の家紋を使っていたのか?」「“テントの最終標的は日本”という言葉の真意は?」「ノコルとベキはどんな経緯で“親子”になったのか?」といった多くの謎に対する答え合わせが行なわれた。
もっとも、同時に「乃木が殺したことになっていた別班の生存をリークした日本のモニター(工作員)の正体は?」という新たな謎も生まれてしまったが……。
「乃木は実父・ベキと再会を果たし、テントは日本に対する敵意がないことが判明。別班や公安がテントを討つ理由もなくなりました。となると、最終回で誰が“ラスボス”になるのか、というのが考察されていますね。最終回を前にしてまだまだ回収されていない伏線が多数ある『VIVANT』ですが、やはりまずは、ラスボスですよね」
これまでの情報から“テントは半導体の原料であるフローライト(蛍石)が眠る土地を買い占めて、その利益で孤児や貧民を救う”という目的があること、ベキは日本への復讐心はないが、公安が40年前にベキを見捨てたのは事実であることなどが明らかになっている。
また、ノコルがベキの思想を曲解し、独走している可能性も指摘されており、
《ラスボスはノコルじゃないとわざわざ二宮使った意味が無いし、最後は日本標的ってのもノコルの意思でベキとは異なる思想を持ってるってことでしょ》
《ベキの復讐を恐れたラスボスが、テントを潰すため日本を標的にしてるという情報を捏造った》
《もう良くわかんないから長野専務がラスボスって事で手打ちして欲しい》
といった声が、SNS上では飛び交っている。
別班の司令である櫻井里美(キムラ緑子/61)や、警視庁公安部部長の佐野雄太郎(坂東彌十郎/60)に裏の顔があり、過去の不祥事隠ぺいや利権を目的に動いている説や、第4話を最後に登場していないが、意味深な表情を浮かべたりと謎が多い乃木の上司・長野利彦専務(小日向文世/69)などが疑われている。
「長野専務については、履歴書に“空白の2年間”があることも指摘されています。本人は“防衛大の訓練に耐えられなくて薬物に手を出し、卒業後に更生施設にいた”と話していて、公安の裏付けも取れていますが、タイミングが乃木がバルカで救助されて帰国した時期と同じなんですよね。取り調べから解放された際の意味深な表情や、“わざわざ小日向文世をこんな端役で使うはずがない”という視点から、現在も疑われ続けています」