ジャニーズ事務所は9月13日、創業者のジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を巡り、公式サイトに「故ジャニー喜多川による性加害問題に関する被害補償及び再発防止策について」と題する文章を発表した。
これによると、元裁判官の経歴を持つ弁護士3人で構成する「被害者救済委員会」を設置するとし、委員会が被害を申告した人から直接話を聞くなどして、補償金額を判断するという。
また、文書では「皆様にご迷惑をお掛けしている事柄につきましては加害者である故ジャニー喜多川と弊社の体制に原因がございます」と、あらためてジャニー喜多川氏(享年87)の性加害と会社の体制について説明。
そして、「弊社は失った信頼を回復できるように全力を注ぐとともに、今後1年間、広告出演並びに番組出演等で頂く出演料は全てタレント本人に支払い、芸能プロダクションとしての報酬は頂きません」と、会社の報酬を辞退するとも宣言したのだ。
■ジャニーズタレントとの広告契約を見直す企業が続々
9月7日、ジャニーズ事務所は会見を行ない、ジャニー氏の加害問題を認め、藤島ジュリー景子氏(57)が社長を退任し、東山紀之(56)が新社長に就任すると発表。東山は年内をもって芸能活動から引退する。
事務所が加害問題を認めたことを受け、日本生命保険、日本航空はジャニーズタレントの今後の起用を見送ると発表。アサヒグループHD、キリンHD、サントリーHD、日産自動車は現在の契約満了後は更新しない方針で、東京海上日動火災保険は契約解除を検討するなど、ジャニーズ事務所との関係を見直す企業が続出している。
「もう企業の“ジャニーズ離れ”は止まらない。今後もジャニーズとの広告・CM契約を切る企業は増えていくと見られます。そうなると、所属タレントの収入はどんどん減っていきます。“タレントに罪はない”は共通見解で、彼らを守る、彼らが“もう退所する!”とならないようにジャニーズ事務所は報酬を辞退し、タレントに100%支払うことにしたんでしょう。
しかし、このタイミングで“報酬はいただかない”と言い出したことで、“そこが問題の本質ではない”と各方面から多くの批判の声が上がっていますが……。
ただ、CMやテレビ出演が減ればタレントが受け取るギャラにも影響が出るわけですが、皮肉なことに今回の一件を受け、今までよりももらえるギャラが増えるタレントも出てくるかもしれません。ジャニーズ事務所はタレントへのギャラの支払いが“渋い”芸能プロダクションとしてよく知られていますからね」(ワイドショー関係者)