【以下、『VIVANT』第9話までのネタバレを含みます】

 9月17日夜9時から、堺雅人(49)主演の連続ドラマ『VIVANT』(TBS系)の最終回が放送される。

『VIVANT』は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めたTBSの福澤克雄氏が原作・監督を手掛けるオリジナルドラマ。

 第9話では、謎の組織「テント」の創設者で乃木の実父であるノゴーン・ベキ(役所広司/67)の口から「最終標的は日本」の真の意味が明らかとなったが、その内容に「嘘ではないか?」「真実を話していないのでは」と疑問を抱く声は多い。

 各国の諜報機関の間で、テントと日本の関係が噂されていて、テントのモニターである山本巧(迫田孝也/46)も「リーダーの最後の標的は日本」と話していた。

 そして、テントの創設者ノゴーン・ベキの正体は、40年前の潜入捜査中にバルカ共和国の内乱で死亡したことにされていた、警視庁公安部の乃木卓。救助ヘリが自分や家族を見捨てた件は「指揮官の命令で引き返すよう指示があった」とベキは後に知ったが、そのせいで妻・明美(高梨臨/34)と憂助を失った。

 そのため別班や公安もベキが日本を恨んでいると考えていたが、第9話でベキは日本に復讐心を抱いていないことを乃木に明かしている。自分や妻を見捨てた公安を恨んでいたのは事実と認めつつも、「(40年前の件が)どこかで広まり、話が大きくなってしまったんだろう」と話し、必死にバルカで孤児救済をしている間に日本への恨みはなくなったとし、「私が祖国を狙うわけがない」と語り、その証拠に日本を狙ったテロの依頼はすべて断っていることも判明したのだ。

「ベキは、わざわざ故郷の島根県仁多郡のコシヒカリをバルカまで取り寄せているし、第9話では赤飯を感慨深げに味わっていた。日本、故郷を大切に思っているのは間違いないし、孤児救済のために尽力しているのも間違いないことですよね。“祖国を狙うわけがない”というのは本当のことだと考えられます。

 しかし、実はこの言葉には“嘘も”含まれているのではないか――第9話の回想シーンでのセリフなどから、そう考える視聴者も多いですね」(テレビ誌編集者=以下同)