■2月に公開されたティザームービーで役所が背負った言葉は――

 また、同様に「政治的に日本の不利益になる」と、別班の櫻井里美司令(キムラ緑子/61)が政府からベキの排除を命じられている可能性もあるだろう。

 最後に、乃木が務める丸菱商事の長野利彦専務は、過去に防衛大に入学し、卒業後に“空白の2年間”があること、そして演じるのが小日向文世(69)というビッグネームで、第4話を最後にフェードアウトしていることから、絶えず疑惑の目を向けられている。

 公安から取り調べを受けた際には“空白の2年間”は「薬物に手を出してしまい防衛大卒業後に更生施設にいた」と説明していて裏も取れているが、防衛大から通常通りそのまま自衛隊に入隊し、別班に配属されていたとしたら、偽装可能だと考えられる。長野は更生施設を出た後に一橋大の大学院に進学しているが、乃木も「自衛隊の記録を抹消し、表向きは東大の大学院生として、裏では別班として活動していた」という事実が明らかになっている。

 ベテラン重鎮役者3人の誰かが“黒幕”でないか、そして一方では、“40年前に乃木卓を見捨てた負い目から黒幕を討つべく協力している”という考察もあり、

《ラスボスは公安(警視庁か日本政府)かな?ベキは公安に見捨てられ、公安が消したい存在?テントが日本を最終目標にするテロ組織とフェイク情報を出して部下たちにベキを殺させようとしてるのかも。でも別班は、日本政府の巨悪を倒そうとしてるんじゃないかな?》
《ベキは日本でおそらくは公安時代に繋がりがあった別班の櫻井司令官、公安の佐野、丸菱の長野専務のいずれか、もしくは全員と会い、バルカで当時、司令官がなぜ救出用のヘリを引き返させたのか探るのでは》
《長野専務は、公安局長の命令でベキを助けなかったヘリに当時乗ってて、それを悔やんで今ではテントに協力する日本のモニター。局長の命令で引き返したとベキに伝えたのも長野専務。長野専務が乃木に優しいのもそれ》

 といった声も、寄せられている。

「見捨て方が不自然だったため、“当時、卓が公安や日本に都合が悪いことを突き止めてしまったのでは?”という説もありますね。

 そして、『VIVANT』本編放送の半年以上前、2月27日に公開された同ドラマのティザームービーでは堺さん、阿部さん、二階堂さん、松坂さん、役所さんの5人のメインキャストに対して、一言ずつキャラを象徴する単語が表示される演出があったんです。

 堺さんは“信念”でしたが、ノゴ―ン・ベキを演じる役所さんのワードは“正義”。テロ組織のリーダーが正義、とは異様に感じられますよね。やはり、最後の最後、正義の鉄槌を下す展開なのではと……。ただ、おそらく、復讐劇が繰り広げられるのは日本の地。だから、殺すのではなく、息子である乃木と協力して証拠を固め、合法的に“黒幕”を逮捕や失脚させるのではないでしょうか」 

 あまりにも意味深な妻・明美の「復讐して」の一言と「正義」というワード。40年間妻を想い続けてきたベキは、やはり最後まで己の正義を貫き通すのではないだろうか――。