■「得体のしれない何か」発言が現実の会見と完全一致

【以下、『この素晴らしき世界』最終回のネタバレを含みます】 

 妙子(若村)らは悪徳テレビディレクター・沖野島の闇を告発しようとして妨害を受けるが、それを乗り越えて妙子、本物の絹代、そして『プロダクション曼珠沙華』の現社長で先代の娘である比嘉莉湖(木村佳乃/47)ら仲間たちが協力してテレビとネットで暴露生配信を行なう、というのが最終回の内容だ。

 妙子は、テレビの生放送で、絹代から託された手紙を読み上げた。

 幼少期から芸能界のドン・國東に面倒を見て貰ってきたが、

「幼少期から自分が何者なのか決める権利を、奪われていることに気付くことさえ、許されなかった」

「恨んでいるわけではないです。ただ、國東さんと私に関する、こうした事実は明かにされる必要があると、感じています。これからの若い世代に、こういう間違った歴史が引き継がれていくことのないように、私はこの世界を元に戻すために、私自身の手で、私の人生を一度壊してしまう必要があると、気付きました」

 と、自身の過去について告白。

 そして、本題である沖野島の悪事のもみ消しについて説明してから、

「何もせずに、この世界を(若者に)引き渡してゆくような無責任を、きっぱりと否定しなくてはいけません。(中略)私たちの問題は、多くの人たちがそれ(悪意)に気付いているのに、実際には、何も変えられないことの方だと思うのです。

 正しさが口をつぐみ、良心が言葉をのみ込んでしまってきたこと。私たち一人一人の個人と、世界との間にある、得体のしれない何か。人間関係、職場、社会、学校、規則。時にそれは、友人や家族なのかもしれない」

 などと、涙ながらに訴えかけたのだ。

「得体のしれない何か~」という発言は、まさに9月7日に行なわれたジャニーズ事務所の会見で、井ノ原快彦(46)が発した「(少年時代、ジャニー氏の件について)何だか得体のしれない、それには触れてはいけない空気というのはありました」という言葉とシンクロしている。