■『VIVANT』プロデューサーも明かした“ポイントは第2話”
また、乃木が別班の4人を裏切って射殺し、同じくメンバーの黒須駿(松坂桃李/34)の肩を撃ち抜く裏切りを行なった際も、モニタリングしていた櫻井司令は眉毛をピクリと動かしただけでリアクションが薄かった。「この件は他言無用」と指令室の隊員たちに命令していたが、これもここまでが作戦通りだったからかもしれない。
「乃木はテントに接触した際、別班の4人を裏切って射殺したことになっていましたが、実際は4人とも生きて日本で治療を受けていた。“4人分の棺”は公安の野崎守(阿部寛/59)とバルカ警察の立ち合いで飛行機で日本に運ばれましたが、これも事前に櫻井司令に話を通しておかないと帰国後、スムーズに入院させることができませんよね」
しかし、「テントの壊滅」ではなく、テントに接触しつつ、本当の黒幕をあぶり出して見つけ、それを壊滅するというミッションを遂行するのは、どう考えても容易な事ではない。事実、ベキの信頼を勝ち取る前に、乃木はテントのナンバー2・ノコル(二宮和也/40)に殺されてもおかしくなかった。
加えて、「テントが思想も目的も分からないテロ行為を行なっている危険な組織(※実際は複数組織の依頼をこなしているだけだった)」「40年前の事件からベキが日本を恨んでいる可能性がある」という点は事実で、乃木や別班にとって本当に“悪の組織”であるリスクはゼロではなかった。
「乃木はバルカへ向かう前、思い人でジャミーンの主治医であるWHI(世界医療機構)の柚木薫(二階堂ふみ/28)に、自分の貯金と自宅の権利書を託していました。これはやはり、二度と生きては帰れない作戦だと覚悟していたからではないでしょうか。説通りだとすれば、別班メンバーたちとテントを壊滅するよりも、難しいミッションですからね。
乃木の別人格・Fが必死に止めようとしていたのは、“別班の任務でテントに潜入したこと”ではなく、その裏にあった“さらなる黒幕の討伐作戦”のことだったのではないかと……」
9月16日、『VIVANT』の飯田和孝プロデューサーが最終回を直前にして語った物語の注目ポイントでは、第2話、バルカの日本大使館で野崎が「ちょっと用事ができた」と消えたシーンが未回収だと明かし、さらに、《英子(檀れい)とワニズ(河内大和)の会話も、改めて見返すと、最終回を観るときにさらにドキドキできると思います》とコメントしている。
やはり黒幕は……9月17日夜9時から、超大作日曜劇場『VIVANT』のすべての謎が明らかとなる――。