■閉店を決断! 店主が胸の内を告白

 原材料費、光熱費、人件費高騰の波に飲まれ、9月いっぱいで閉店を決断した『ラーメン破ぐん星』(埼玉県越谷市)の店主の中さんが、閉店理由と苦しい胸の内を明かしてくれた。

「5年前のオープン当初は、多い日で200人くらいのお客さんが来店していました。でも今は1日に35人ほど。コロナ禍も行政からの支援金や無利子融資でなんとか乗り切れました。

 だけど現状はというと、去年と比べて食材費が1.5倍以上も高騰しているし、光熱費も上がり続けています。アルバイトも雇ってはいますが、お昼時の忙しい時間帯だけで、それ以外は基本ワンオペです」

 コロナと材料費の高騰によるダブルパンチ。その影響はラーメン価格の値上げという形で、メニュー表に反映された。

「常連さんにはできるだけ安い値段でラーメンを食べてもらいたい、という思いを曲げたくなかったのですが、22年3月に100円の値上げを決断。今ではラーメン1杯800円です。ただ食材費の高騰が続いているので値上げ後も商売的には厳しい……。これ以上の値上げは考えられないと感じたので、9月いっぱいでの閉店を決断しました」(前同)

 店主の中さんによると、開業資金などに充てた残債がまだあるらしく、今後も返済していかなければならないという。

 日本が世界に誇る大衆食ラーメン、応援するためには店に食べに行くのが一番だ。