■最終話で新たに敷かれた伏線も……

「赤飯は本当に演出や文章表現がうまくかみ合わず、視聴者に誤解を与えた可能性がほんのわずかだけありますが、“目玉焼きの撮影”について、何も説明がないのは、さすがに不親切ですよね。

 また、同じ“意味深なままで終わったキャラ”には、長野利彦専務の存在も指摘されています」

 乃木が務める丸菱商事の長野専務は、演じるのがベテラン俳優の小日向文世(69)であることから注目を集めていたが、第4話を最後に物語からフェードアウトして、そのまま再登場することはなかった。

 しかし、“公安の取り調べから解放されて意味深な悪い笑みを浮かべる”という描写があったことに加えて、第3話では乃木の別人格“F”が警戒するほど、乃木がバルカ共和国で体験した出来事を根掘り葉掘り追及するシーンもあった。

 極めつけに、“薬物に手を出してしまい、防衛大を卒業後、2年間更生施設にいた”という経歴があり裏も取れているが、“空白の2年間”が“乃木が救助されて帰国した時期”とシンクロしているため、

《続編めっちゃ楽しみだよね〜〜今度こそ長野専務が何かをやりそう!》
《ヘリの操縦者が「子供が・・・」って言っていたので、やっぱりこれはヘリに乗っていた長野専務が「子供だけは探して助けたい」という思いで、飯田ジャーナリストにユウスケを探してもらい、日本に帰してあげたと思います。小日向さん悪役説も考えましたが、これからベキの味方になってくれるのかな》

 と、テントの創設者で元公安のノゴーン・ベキ(役所広司/67)と過去に関係があり、続編では接触するのではないか――といった考察が行なわれている。

「長野専務があのままだと、制作サイドが明らかに視聴者のミスリードを狙ったように思えてしまいます。飯田プロデューサーの“考察モノではない”という発言を信じて、続編での展開を待ちたいですね。

 さらに細かいところだと、“善悪を見抜く力がある”と言われているバルカの少女・ジャミーンが乃木や薫になついている一方で、警視庁公安部の野崎守(阿部寛/59)だけにはなつかず警戒したままだったことも、最後まで理由が明かされませんでした。“テントを追っている=悪人と認識している”という説や、微笑ましい説では“野崎が初恋相手で照れてるだけ”というのもありましたね」

 次に、未回収の伏線というより、次回作に向けた伏線にも注目が集まっている。

 とりわけ、“ノゴーン・ベキ(役所)生存説”は、多くの『VIVANT』ファンがほぼ確実視している状況だ。

 ベキは最終回で幹部ともども日本で乃木に射殺され、遺体は火事に見せかけて燃やされ「煤(すす)同然」にされた。

 その後、乃木は“ベキの息子”であるノコル(二宮和也/40)の「墓はバルカに建てさせてほしいが、構わないか?」という問いに対して「皇天親無く惟徳を是輔く。花を手向けるのは、まだ先にするよ」と話していた。「皇天~」ということわざの意味は、「天は公平で贔屓せず、徳のある人を助ける」であることから、

《最終回で乃木の言ってた諺の意味・花をたむけるのはまだ先にするという台詞・遺体はすす同然で発見された(身元確認出来ない)これら総合したらベキ達は絶対生きてる》
《このことわざと乃木憂助の笑顔を見れば、ベキたち3人は死んでいないんだろうね。またお得意の、心臓のちょっと上の急所外しだったんじゃないのかな。煤同然の遺体が発見されるのも野崎とのコンビプレイじゃないんだろうか》

 といった声が多く寄せられている。