崩れ落ちるジャニーズ帝国――。エンタメ界を震撼させているジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題。そのなかで、“存在感”を発揮しているテレビ局がTBSだという。

 3月に加害問題について切り込んだドキュメンタリーをイギリスの公共放送・BBCが報道し、4月12日に元ジャニーズJr.で被害を訴えるカウアン・オカモト(27)が日本外国特派員協会で会見を行なっても、NHK以外の局はダンマリを決めこんだ。

 流れを変えたのは、TBSの『news23』だった。5月11日放送回で同番組は独自インタビューを交えて、この問題にフォーカス。小川彩佳アナ(38)は「少なくとも私たちの番組では取材してこなかったという現状があります」と自らを見つめ直した言葉を口にし、「今後番組では、こうした訴えをしっかりと受け止め、報道していきたいと考えています」とコメントした。

 その後もTBSは『報道特集』で6月17日放送回、8月5日放送回と加害問題に関する特集を組んだ。とりわけ衝撃を呼んだのは9月2日放送回だった。

 同日の特集は、8月29日に報告された「外部専門家による再発防止特別チームに関する調査結果」を受けたもの。かつてジャニーズ事務所に所属し、1988年に『光GENJIへ―元フォーリーブス北公次の禁断の半生記』(データハウス)を出版し2012年に亡くなった北公次さん(享年63)がジャニー氏の問題行動を訴える映像を電波に乗せたのだ。

「北さんが“騙すのはよくねえっつんだよ! 子どもだけじゃなくて親までも騙してさ””やめろよ、もう。繰り返しはやめろよ!”と悲痛に叫ぶ映像でした。

 また映像では、北さんは新聞や女性週刊誌、テレビなど、大手マスコミが取り上げてくれないことにも怒りをぶちまけていた。インパクトのある告発をそのまま放送したTBSに、視聴者からは驚きの声があがりました」(芸能記者)