■なぜ中国で爆発的に店舗が増えたのか――秘密は味にあった!!
すると、30席ほどある客席に腰掛けるお客さんは10人にも満たないほど。商品が提供されるまでに掛かる時間と店舗の混雑状況に、なぜこれほどまでの違いがあるのか。
店内にいた中国人常連客に話を聞くと、
「Cotti Coffeeではモバイルオーダーが主流。それが激混みしているから、店頭でなかなか商品を受け取れないんです」
現に、記者が店外へと目を向けるとモバイルオーダーを待つ客の姿が店の前にチラホラ。そんな様子を眺めつつ、注文した看板メニュー“ココナッツラテ”を口にすると、まず印象に残ったのはその濃厚でクリーミーな味わいだ。前出の中国人常連客はこう話してくれた。
「中国人はハッキリとした味が大好き。コーヒーも深みがあるでしょう」
確かに、アイスアメリカーノも一口目から口の中を苦味が駆け巡る。独特なテイストを武器に日本、東京の池袋へと上陸したCotti Coffee。
やはりライバルとなるのは、徒歩2分の場所に位置するスターバックスコーヒーか。モバイルオーダーが注文形態の主流であるCotti Coffeeとは打って変わって、店舗利用客が大半のスターバックス。店員さんは近隣へのライバル店の出現をどう受け止めているのか。
こちらがCotti Coffeeの名前を尋ねると、怪訝な表情を浮かべた後に「そもそも知らない」とした上で、「流行っている印象はないですけど」とまだ眼中にないという感じだった。
あらためてスタバのアイスドリップコーヒー(税込み・390円)を味わうと、Cotti Coffeeに比べて明らかにライト。Cotti Coffeeとは対象的に、モバイルオーダーの注文客で店前が賑わっている様子もなく、読書や勉強に精を出すお客さんの姿も散見される閑静な店内だった。
すでに日本ではメジャーなスタバに対し、大陸から上陸したCotti Coffeeは堂々渡り合っていけるのか。池袋で勃発したカフェ戦争の行方は――。