■新潮社がジャニーズ事務所と急接近できたワケ

 そもそもリストの<SMAP>とはどういう意味なのだろうか。

「当時はジュリー派と元SMAPチーフマネージャーのI氏が率いたI氏派のグループとでかなり厳密に棲み分けが行なわれていたんです。ジュリー派のグループがこの番組に出るならI氏派のグループは出ないという感じですよね。雑誌の場合も表紙がジュリー派グループなら、裏表紙にI氏派グループを載せることも許されなかったほどでした。

<SMAP>というのは、当時の講談社、新潮社、ネコパブリッシングがいわゆる“NG媒体”だったということですね。ただ、新潮社はジャニーズ事務所との関係を劇的に修復しました。『週刊文春』への反論記事を『週刊新潮』(新潮社)が掲載してくれたからですよね」(前出のキー局関係者)

 2018年9月19日発売の『週刊文春』が、当時のジャニーズ事務所社長だったジュリー氏、副社長だった滝沢氏の確執を報道。

 翌週の同27日に『週刊文春』のライバル誌である『週刊新潮』が、滝沢氏のロングインタビューを掲載。その内容は『週刊文春』の報道を滝沢氏本人が否定するというものだった。

「新潮はジャニーズ事務所サイドに文春報道への反論の場を提供したということですよね。これをきっかけにジャニーズ事務所と新潮社は急接近したといいます」(前同)

 新潮社からは2019年から2年連続で若手のトップグループとして活躍していたKing&Princeのカレンダーが、2021年はSnow Man、2022年はなにわ男子、今年はSixTONESと、勢いのあるグループばかりが発売されている。

※画像は「SixTONESカレンダー2023.4→2024.3」の公式X(ツイッター)『@shinchocale23』より

「このようなNGリストは、ジャニーズ事務所から明確に渡されるものではありません。ただ、ジャニーズと関係のある会社はこういったリストを活用し、同社と揉めないよう、トラブルにならないように慎重に仕事を進めてきたんです。それを怠ると大トラブルになり、自身が“NG”を出される恐れもあったというわけです。

 東山さんと井ノ原さんは会見で、圧力はあってはならない、忖度もいらない、と語っていましたが、ジャニー氏の件が勃発する今年まで、そうした閉鎖的な空気感とともに、明確な“ジャニーズNG媒体”があったんですよ」(同)

 同社が今後進めるというコンプライアンスの順守と逆行するような“指名NG記者リスト”の発覚で、より窮地に陥るであろうジャニーズ。1か月程度で新会社が立ち上がるというが、そこで“NG媒体”が発生することはないのだろうか――。