創業者のジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題を巡って10月2日、ジャニーズ事務所が都内で会見を開催。東山紀之新社長(57)、ジャニーズアイランドの井ノ原快彦社長(47)らが登壇し、今後の再発防止策や「SMILE-UP.(スマイルアップ)」への社名変更、同社に所属するタレントとエージェント契約を結ぶ新会社設立の方針などについて説明した。
しかし、この会見を巡って、特定の記者を指名しないようにするための「NGリスト」があったと、NHKが10月4日放送の『ニュース7』でスクープ。
質疑応答は1社1問の制約の中で進められたが、司会進行を含めた会見の運営を委託されていたPR会社が一部の記者を質疑応答で指名しないようにするNGリストを会場に持ち込んでいたといい、リストには新聞社の記者やフリーのジャーナリストらの複数人の名前が顔写真つきで載っていたという。
ジャニーズ事務所は4日夜に関与を否定し、《PR会社が作成したと言われる顔写真が入った書類を、私たちは誰も見ておりません。会見前々日の会議で、本件について打ち合わせが行われた際、媒体リストを持ってこられて、そこにNGと書いてあったので井ノ原が、「これどういう意味ですか? 絶対当てないとダメですよ」と言いました。
するとPR会社が「では前半ではなく後半で当てるようにします」と答えました。そのやりとりをその場にいた役員全員が聞いております。今回流出した資料は、弊社の関係者は誰も関与しておりません。見てもおりません》と釈明した。
■会見運営のPR会社もコメントを発表
10月5日には、運営を委託されていた東京・新宿区のFTIコンサルティングが声明を発表。
《この資料は限られた会見使用時間の中で会見の円滑な準備のために弊社が作成し、運営スタッフ間で共有したもので、ジャニーズ事務所においては、こうした資料に関わらず、登壇者、司会者の判断のもと、幅広い媒体の記者の皆さまに質問頂くこととし、貴重なご意見を頂戴したところです。
会見に参加された記者の皆様、会見をご覧になられた視聴者の皆様、ジャニーズ事務所様、司会者はじめ関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを心より深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。皆様からの信頼の回復に向けて社員一丸となって取り組んでまいります》
「東山さんと井ノ原さんは今回の報道、NGリストが実際に使われていたことに顔面蒼白でしょうね。5日には、“指名NG記者リスト”と同時に、“指名候補記者リスト”があったことも発覚。そして実際に、このリスト内に名前があった記者が指名されており、あらためて“やらせ会見”“茶番会見”という声が上がってしまっています。
読売新聞の取材に対し、FTIコンサルティングは、ジャニーズサイドと会見の進め方を調整していたことを明らかにしており、ジャニーズが否定した“NGリストに対する関与”も再度、議論される展開になりそうです。
そして、この報道を受けて松野博一官房長官(61)が、総理や官房長官の記者会見でNGリストは“存在しない”と明言するなど、NGリストそのものに注目が集まっています。
たしかにジャニーズ事務所と仕事をするうえで、“この媒体はOK、この媒体はNG”というNGリストは存在しますからね。マスコミ関係者はそういった事情を知っているからこそ、会見にもNGリストがあったことに怒りを覚えるとともに、呆れているのではないでしょうか」(ワイドショー関係者)