■多くのテレビマンは「新会社とエージェント契約してほしくない」という思い!?

 制作会社関係者は続ける。

「ジャニーズ事務所は新会社を立ち上げて、これまでの所属タレントとはエージェント契約を結ぶ方針を発表していますが、本音を言えば、それもしないで“完全に独立して欲しい”と考えるテレビ局員、制作スタッフも多いんです。

 いくら社名を変えて、方針もマネジメント契約から変更すると言われても、社員もそのまま移籍させているから、器を変えただけで中身はそのままなわけですからね。世間、企業もある程度は評価はするのでしょうが、今後もコンプライアンスを重視できる組織であるのか、創業家であるジュリー氏の関与は本当にないのか――そういった点も厳しく見られるはずです」

 エージェント契約に切り替えたところで、ジャニーズタレントの起用に難色を示す番組スポンサーは簡単には戻ってこない。そのため、『鉄腕DASH』を放送する日テレに限らず、多くのテレビマンはジャニーズタレントに対して、「できるなら、新事務所とエージェント契約するのをやめてほしい」と、いう思いを持っているとうことだ。

「エージェント契約も結ばずジャニーズから完全に独立すれば、スポンサーも“問題の事務所から完全に手を切った”と判断して、広告を通常通り入れてくれる、ということですね。

 加えて、TOKIOが良い例ですが、ジャニーズのタレントは数字が取れるだけでなく、現場で評判が良いプロフェッショナルな人が多い。直近で退所した岸さんも、“叶うなら今後も仕事したい”という制作スタッフの声は、退所発表時から多かった。

 それだけに、今後もジャニーズタレントと円滑に仕事をするためにも、多くのテレビマンは新会社とのエージェント契約ではなく、完全な独立を望んでいるわけです」(前同)

 2021年3月末の長瀬智也(44)の引退に伴って設立された『株式会社TOKIO』。当時、このようなことになるとは、誰も予想していなかっただろう――。