■お茶の間に愛された『世界ふしぎ発見!』突然終了のワケ

 37年にわたってお茶の間に愛されてきた『ふしぎ発見』が、突如として終わるという決断に至った理由とはいったい――。

「ただ、火種はずっとくすぶっていたんです。『日立 世界ふしぎ発見!』という正式タイトルを見てもわかるように、番組は大手電機メーカーの日立の一社提供で続いてきた番組です。その日立サイドがお冠だったんです。最近は視聴率が全然取れないにもかかわらず、制作費ばかりがかさんでいくという状態が長年にわたって続いていましたからね」(前出の制作会社関係者)

 番組の世帯視聴率は6~7%ほどを推移。テレビ各局が重視している13~49歳のコア視聴率も2%前後しか取れていないという。

「『ふしぎ発見』といえば、ミステリーハンターが世界各地を飛び回ってクイズを出題するという内容で、かなりの時間と制作費をかけて作り上げていく番組です。そこが教養クイズ番組である『ふしぎ発見』の素晴らしいところでもあるんですが、ここ最近はミステリーハンターに人気タレントを起用するなど、以前にも増して制作費がかかる仕様に変わりましたからね」(前同)

 9月16日の『ふしぎ発見』は『VIVANT』とコラボし、モンゴルロケを敢行。ミステリーハンターをドラマに出演する二階堂ふみ(29)と濱田岳(35)が務めた。

※画像は『世界ふしぎ発見!』の公式X(ツイッター)『@fushigi_hakkenP』より

■草野仁が“謎のポジション”で残留したことも終了の要因に!?

 8月19日の放送回は土屋アンナ(39)、6月24日は松井玲奈(32)、同17日は森山未來(39)、同10日は安田顕(49)と、たしかに名前のあるタレントがミステリーハンターを担当することが増えている。

「今春から視聴率アップを狙って、人気タレントにミステリーハンターをやってもらい多くの視聴者に届くようとしたそうですが、数字は改善しなかったんです。制作費が削れなかった理由はもう1つあります。それが草野さんを切れなかったこと。

 番組サイドとしては石井さんにMCに就任してもらい、番組の若返りを図りたかった。ところが、草野さんサイドは“絶対に辞めない”“どんなポジションでもいいので番組に残りたい”と希望したといいます。番組の功労者である草野さんにそこまで言われたら、制作サイドは非情の決断はできません」(同)

 結果的に草野は、回答者にヒントを与える「クイズマスター」という“謎のポジション”で番組に出演し続けている。

「草野さんが残って、石井さんもちょっとやりづらそうですよね。そして当然ながら、草野さんにはギャラが発生する。やはり、番組を打ち切らない限りは、草野さんを切ることができないということなんでしょうね。

『ふしぎ発見』の制作を実際に担当しているのは制作会社ですが、視聴率も取れない、制作費もかさむ、さほど話題にもならないといった鬱憤が爆発し、日立サイドはTBSとその制作会社に怒り心頭だったといいます。今後の話し合いの中で“終わらせましょう”と急遽決まったのではないでしょうか……」(同)

 有名ドラマプロデューサーの反発、『世界ふしぎ発見!』終了を巡る裏でのやりとり――絶好調と思われたTBSの内部は、想像以上にドロドロしている!?