■深夜ドラマに良作が増えたわけ

「吉岡は18年の『健康で文化的な最低限度の生活』で主人公、21年の『レンアイ漫画家』(ともにフジテレビ系)でヒロインを演じるも、視聴率が撃沈し、“低視聴率女優”のイメージがついてしまいました。

 でも、それらは挑戦的だが重めな内容、ドラマ向きではない内容と、作品的にちょっと恵まれていませんでしたね。今作は深夜らしく遊び心があり、吉岡は右往左往しながらも頑張って結果を出す、という役柄がうまくハマっています。低視聴率女優のイメージも、今作で払拭できると思いますよ」(テレビ誌ライター)

 同枠は、前期の菊池風磨(28)主演『ウソ婚』も、全話平均視聴率が2.9%、話題性も高く好評だった。最近は、4月期の稲森いずみ(51)主演『夫婦が壊れるとき』(日本テレビ系、金曜24時30分)が、壮絶な不倫復讐劇が話題になり、配信サービス・TVerのドラマランキングで上位に入るなど、深夜枠のドラマが好成績を記録することが多い。

「コロナ禍による生活様式の変化を経ての、いつでも見られる配信サービス・Tverの普及。さらに視聴時間が遅めな若い年代を重視する傾向もあり、テレビ局が深夜枠に力を入れ始めたんです。視聴率も伸びていて、Tverでも上位に入ることが多い。吉岡さんの『トキコイ』も期待できそうです」(前同)

 今期は『トキコイ』だけでなく、復讐ミステリー『ブラックファミリア~新堂家の復讐~』(日本テレビ系、木曜24時9分)や、人気ドラマの続編『きのう何食べた? シーズン2』(テレビ東京系、金曜24時30分)、相葉雅紀(40)主演の『今日からヒットマン』(テレビ朝日系・金曜23時15分)など、深夜枠にも話題作が多い。ライバルの多いこの枠で、『トキコイ』が抜け出すことができるか、注目したい。