■本作は「恋愛ドラマ」ではない

 他方で、そもそも本作を「恋愛ドラマ」として見ること自体がナンセンスという指摘もあり、

《クアトロ主演の男女4人の誰が誰に矢印を向けるか誰が誰に惹かれるのか予想を立てたり勝手に想像してそういう目で見たりすること自体をこの作品は壊していくのかもしれないと思った》
《第二話以降でどうなるかがポイントだなー、メインキャラ4人同士で恋心芽生えるのはやめてほしい》

 といった声は、多く寄せられている。

 ちなみに、公式サイトの人物相関図も主人公4人組の間には矢印が1本も引かれていない。

※画像は『いちばんすきな花』の公式X(ツイッター)『@sukihana_fujitv』より

「おそらくですが、本作は4人の主人公を含めて、男女の恋愛が話の過程で出ることはあっても、それは中心におかない構成になるのではないでしょうか。

 生方さんが手がけた前作『silent』は、恋愛だけではなく男の友情や、親子、きょうだいの家族愛などが多角的に描かれていましたが、それでもメインは主人公とヒロインの恋愛だった。美男美女の俳優がメインを張る地上波のドラマで、恋愛が物語主体ではないとなれば、『いちばんすきな花』が実にチャレンジングなものになるのは確定的です。

 それで人気をキープしたまま最終話まで駆け抜けることができるとすれば、『silent』を超えるような、すごいドラマになるのではないでしょうか」

 村瀬プロデューサーが本作の初報で「僕がいつか挑戦したいと思っていたアイデアを最高な形で生かした、見たことのない新しいドラマ」と、コメントしていた『いちばんすきな花』。

 4人は、どんな物語を歩むのか――。