■プロデューサー・SKY-HIはBE:FIRSTブレイクの理由を「本気だから」と分析

 2022年7月に行なわれた「日経クロストレンド FORUM 2022」に登壇したプロデューサーのSKY-HIは、BE:FIRSTが短期間でこれほどまでの人気グループになった理由を問われ、次のようにコメントしている。

《今、すべては「表にばれる」時代だということが背景にあると思います。本気なのか、やりたくてやっているのか、楽しいかどうかということが。20年前、30年前って、1日の中で人間がコンテンツに触れるのは2~3時間、たとえばゴールデンタイムのテレビ番組などに限られていたと思うんです。でも今はその気になったら24時間、何かしらのコンテンツに触れられるから、人間のコンテンツに対する対応力が全然昔とは違います》

《「THE FIRST」が他のオーディション番組と一番違ったのも、本当に本気でつくることだったんじゃないかと思います。オーディションの最後のほうは全員が受かりたい、落ちたくないよりも、「みんなでいいものをつくりたい」という人間誰しもが持っている、そういった純粋な気持ちになっていたと思います》

■「ジャニーズタレントOUT」で本格ボーイズグループの需要が急騰

 前出のレコード会社関係者が続ける。

「メンバーが歌、ダンス、番組にも本気で取り組んでいるからこそ支持されていると。“いいものをつくりたい、いいものを発信したい”という彼らの思いを、ファンがしっかりと受け止めているのではないでしょうか。

『Mステ』は出演アーティストからもうかがえるように、明らかに若者向けのつくりを心がけています。そのような番組でジャニーズタレントが使いづらいとなると、真っ先に浮上してくる存在がBE:FIRSTという状態にもなっていると。

 加えて、BE:FIRSTを発掘したオーディション番組は日テレの子会社であるHuluで配信されており、その一部を『スッキリ』(日本テレビ系)でも放送。同番組でHuluに新たに加入する人も増えるなど、日テレに副収入ももたらしている。『全国高校サッカー選手権大会』の放送も日テレですし、同局は社を挙げてBE:FIRSTを猛プッシュしていますから、今後の日テレの音楽番組や音楽特番にも引っ張りだこでしょうね」

 10月20日の『Mステ』に11人組のグローバルボーイズグループ・JO1が初出演することも発表された。

※画像はJO1の公式X(ツイッター)『@official_jo1』より

「これからはBE:FIRSTをはじめ、アーティスト性の高い男性グループが重宝されるようになるとともに、彼らは今まで以上に活躍してくれるはずです。ジャニー氏の問題を受け、『紅白』のジャニーズ枠も激減するとみられていますし、BE:FIRSTが2年連続で出場するのは確実ではないでしょうか」(前同)

 デビュー以来、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍を続けてきたBE:FIRSTだが、2024年はさらなる飛躍を遂げることになりそうだ。