10月17日、『大奥 season2』(NHK)の第13話(season1から通算)が放送された。

『大奥』は、よしながふみ氏の同名漫画作品が原作の、「男女逆転江戸パラレルワールド」を描く作品。田沼意次を松下奈緒(38)、平賀源内を鈴木杏(36)が演じるなど、男女逆転の時代劇を、超実力派のキャスト陣が演じている。

【以下、『大奥』第12話までのネタバレを含みます】

「第13話では、若き蘭方医たちが謎の疫病“赤面疱瘡(あかづらほうそう)”撲滅の道を切り拓くべく人痘接種法を試みるも、その先に悲劇が待っていて――というシナリオが描かれました。

 同回ラストで時代が大きく進み、次期将軍の座を狙う野心家・松平定信(安達祐実/42)、御三卿・一橋家当主の一橋治済(仲間由紀恵/43)以外のキャストが多く退場してしまう、非常に衝撃的な内容でした」(テレビ誌編集者=以下同)

 怪しい西洋医学を広めようとしている、と以前から煙たがられていた田沼や蘭方医たちは、捨て身で人痘接種を行ない、それを成功させたことで信用を得つつあった。

 ところが、以前から“100人に3人は死ぬ”と言われ続けていた接種による事故が、よりによって田沼と関係が悪かった定信(安達)の甥に人痘を摂取した際に発生。死者第一号となってしまう。

 さらに、田沼に肩入れしていた将軍・家治(高田夏帆/27)が病に倒れるが、その実態はヒ素中毒。

 そのまま後ろ盾である家治が死亡したことで、自身が城中にいられなくなることも、蘭学が再び禁止されることも、人痘接種が行えなくなることも悟った田沼は「終わった……」と、虚しくつぶやく。

 田沼は老中を解任され、蘭学医のリーダー的存在だった青沼(村雨辰剛/35)は死罪。蘭学医たちは大奥を追放される。

 そして、そんな事態を知らない平賀源内は、梅毒で床に伏しながら、「人痘は大成功して青沼の蘭学講義も大盛況。女性の蘭学者も出ている」という見舞いに来た黒木(玉置玲央/38)の優しい嘘を信じたまま死ぬ――という、非常に悲しいドラマが描かれたのだ。