■ヒーロー“ヤンクミ”は完全消滅のドス黒怪演!

 今回の第13話のラストでは、人痘接種で甥を亡くしている定信に対して「わたくしの息子は、人痘を受けたのですよ」と言い放ち、人の心はないのかと言わんばかりの怖い笑みを浮かべた。

《実にふてぶてしくて如何にも怪物という雰囲気が、ゾワッとした》
《2人とも意次を非難し、反発していた筈だったかし実は近親者に同じように人痘を受けさせ治済の息子は成功し定信の甥は失敗した共に手を取り安寧の世を作ろうと目を輝かせていた定信の表情がその事実に凍り付いた治済のどす黒い笑顔がもう…最悪》
《仲間由紀恵ちゃんの治済、ほんの少しの口元の変化とか、目の表情の変化で、優雅な微笑みの裏、奥底に潜む悪をすこ~しだけ出してる。お見事》

 といった仲間の恐怖の演技に感嘆する声が、SNSにも多く寄せられている。

 このシーンの直前、大奥を追われた黒木は雨に打たれ「江戸城にいる女たちよ。母ならば、男子を産んだことはないのか。産んだならば、その子を赤面で亡くしたことはないのか。そういう悲しい母と子を、1人でも減らすべく懸命に歩んできた者に、この仕打ちか! あまりにも理不尽ではないか!」――と、天に叫んでいた。

 そんな黒木と、仲間演じる治済が対極の人間性であることを対比させる演出には、

《多分人痘で自分の息子が亡くなっても、「あら弱かったのね。これを理由に田沼蹴れるわ」くらいの気持ちであって、黒木さんの慟哭など届かない位置にいる人なんだよなぁ……》
《治済には、黒木の慟哭は届かないのでしょう》

 といった声もある。

「仲間さんは、自身の代表作で2002年から2009年まで続いた『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)で演じていた、熱血教師の“ヤンクミ”こと山口久美子のような人を導くヒーロー的な役の印象が強いですが、悪役もハマる女優です。

 しかし、本作の治済はあまりにもドス黒すぎていて……今後、しばらくの間、仲間さんが演じる役の“笑顔”は信用できなくなりそうです。間違いなく言えるのは、もうヤンクミのイメージは完全に消え失せてしまうほどの怪演である、ということですね」

 今後も暗躍を続ける治済。彼女の悪の花道は、どこまでも視聴者を恐怖させるに違いない――。