ジャニーズ事務所と最も深い関係にあるとも言われるテレビ局・テレビ朝日。その内部が大きく揺れているようだ――。
創業者のジャニー喜多川氏(享年87)の問題を受け、ジャニーズ事務所から社名を変更した「SMILE-UP.」が10月17日、ファンクラブ会員を対象に新たに設立するエージェント会社の社名の募集を開始した。
東山紀之新社長(57)は10月2日に行なった会見で「SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)」がタレントのマネジメントや育成業務から完全に撤退し、被害者への補償のみを行なっていく会社になると説明。同社は補償終了後に廃業となる。
所属タレントは新たに設立するエージェント会社と個別に契約を結んで活動し、新会社の社長に東山、副社長に井ノ原快彦(47)が就任する。
「ジャニー氏のことを報じてこなかったテレビ各局にも冷ややかな目が向けられていますが、日本テレビは『news every.』で、TBSは『報道特集』で検証番組を放送するなど、信頼回復のための措置を講じました」(制作会社関係者)
■日テレは20年以上さかのぼって社内調査を実施
10月4日の『news every.』では、20年以上さかのぼって社内調査を実施したとし、報道局の記者やジャニーズ事務所と向き合っていた番組担当者、各部署の幹部らから幅広くヒアリング結果を放送。
1999年にジャニー氏の加害行為を「セクハラ」と指摘した『週刊文春』(文藝春秋)の記事を巡り、ジャニーズ側が名誉毀損で訴えた裁判で、セクハラ記事の真実性を認めた判決を報じなかった経緯について、ジャニーズ事務所への忖度や事務所からの圧力は確認できなかったこと、芸能ゴシップだと軽くとらえていたこと、男性への加害全般に対する問題意識が低かったことを報告した。
日本テレビとジャニーズ事務所との関係については、20年以上前から局内ではジャニーズ事務所を怒らせるとキャスティングができなくなるのでは、といった認識や雰囲気が生まれていたとした。