■「刺激を受けるっていうのがすごく好き」

――小さな頃から映画やドラマがお好きだということですが、ご自身に影響を与えた作品はありますか?

 小さいときに『グリーンマイル』を見て。小さかったのに、なぜかすごく興味を持って。難しい映画がなんか昔から好きで、『セブン』とか。だんだんそういうふうにハマっていったりして、趣味は変わっていったんですけど。ホラー映画とかも大好きだし、いろんなものに刺激を受けて。刺激を受けるっていうのがすごく好きでした。

――たしかに『セブン』とかは刺激的ですね(笑)。今回の舞台『雷に7回撃たれても』の台本を読んでどう感じましたか?

 すごく生きるパワーと悲しみのパワーと、世界へのフツフツとした怒りみたいな……。私も抱えている、何か分からないフツフツとした怒りみたいなのが混在していて。答えは人それぞれ、受け取り方があるのかなと思います。物語に出てくる人たち一人ひとりにすごく意味があって、毎日考えさせられているんですよ。

 私自身、(演じる)清澄美波という存在の正解はまだ分かってなくて、自分も重なりながら“生きなきゃ”って思いながら、毎日向き合っています。

 今回の舞台が難しいだけなのかなと感じている人がいると思っていて、でもそうじゃないんです。本当に雷に7回撃たれて死ななくて拳銃自殺してしまったっていう人がいて、でもその人の話だけではなくて、(脚本・演出の)濱田さんがどういうふうに脚本を描いて、今、みんな伝えたいことがあるというのも私は本を読んでわかったし、みんながお芝居してるのを見て、もっとワクワクしましたし。

 難しいだけじゃなくて、実は音楽もあって、動きもあって、あんなこともあるんだよっていうのが言いたいんだけど……言い過ぎちゃうと、アレなのでお楽しみに(笑)

写真/小島愛子

――台本を読んで演出の濱田さんと“ここはどういう感じなのか?”など相談したりすることはありますか?

 はい。いっぱい寄り添ってくれるので、私もたくさん相談するし、みんなもそれぞれいっぱい話し合っている姿を見ていて。本当にみんなで作っている感じがしますし、なぜ今こういう疑問があるのかっていうのに一緒に考えてくれますね。

 舞台は初めてなのでわからないですが、濱田さんだからこんなに寄り添ってくれるんでしょうね。ビックリしたし、共演しているみなさんからも“すごいいっぱい考えてくれるよね”っていう言葉が出るってことは、本当にそういう人なんだなって思います。よく頭をワーッてかきむしりながら悩んでいる姿が見るので人間らしさも感じますね。