■今後ジャニーズとNHKに求められるもの

 そのうえで、Kei氏は今後、旧ジャニーズとNHKに求められる音楽番組への向き合い方について指摘する。

「旧ジャニーズ事務所に関しては、Hey!Say!JUMPが10月24日に初のデジタルEP(Extended Play:シングルよりも収録曲数が多く、ミニアルバム的な位置付けといえる)『P.U!』(ぴーゆー)を配信リリースしました。一方で、12月にはEP収録曲をすべて含むアルバム『PULL UP!』が発売されますが、こちらのデジタルリリースは現時点でアナウンスされていません。

 旧ジャニーズ事務所所属歌手でこれまでデジタル配信を行なってきたのはやTravis Japanなどのケースがあるものの、ほとんどのグループはCDの発売にとどまっています。世界的な音楽シーンの潮流を踏まえ彼らの楽曲もすべてサブスク解禁すべきと考えますが、事務所全体が変わるには長い時間が必要になりそうです。

 もちろんジャニー喜多川氏の問題は、絶対解決されなくてはならない課題です。タレントには罪がない、アーティスト活動は別だという意見があったとしても、世論を踏まえれば所属タレントの番組出演に疑問を抱く空気は否めません。NHK側が紅白へ彼らを出場させるのであれば、毅然とした説明は必要だと考えます」

 ジャニーズ勢としては紅白出場ゼロとなれば1979年以来44年ぶり。出場消滅か、それとも――。

Kei
青森県津軽地方在住の音楽チャートアナライザー。ブログ『イマオト -今の音楽を追うブログ-』を毎日更新中。地元ラジオ局でDJも担当。『音楽ナタリー』『TOKION』『uDiscovermusic日本版』『Impress Watch』『NumberWeb』などで執筆している。

※画像はHey!Say!JUMP公式X『@HeySayJUMP_JS』より