「芸人っていう職業は、病なのかもしれませんね――」

 5月20日に決勝戦が行なわれた、結成16年以上の漫才師によるお笑い賞レース『THE SECOND』で準優勝を果たしたお笑いコンビ・マシンガンズ。

 ツッコミ担当である西堀亮(49)は北海道出身で高校卒業後にお笑い芸人を目指して上京。マシンガンズとして『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)や『エンタの神様』(日本テレビ系)でプチブレイクするも以降は鳴かず飛ばず。

 相方のツッコミ担当(※Wツッコミ)滝沢秀一(47)はゴミ収集会社に収集作業員として就職して現在も芸人と兼業。“ゴミ清掃芸人”として講演会なども行なっているほか、『このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景』(白夜書房)や小説『かごめかごめ』(双葉社)など著書も多数。漫画『ゴミ清掃員の日常』(講談社)の原作も手掛けている。

 一方の西堀は、発明家としても活動。5月21日にはアシスタントを務めるラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN)にて、発明商品である「【ASN-001】静音 くつ丸洗い洗濯ネット」が商品化されたことを公表。そして、前述の『THE SECOND』準優勝で再ブレイク。そんな西堀が9月に上梓した著書『芸人という病』(双葉社)は、売れない芸人の生態や心理に迫ったドキュメンタリー本。

『THE SECOND』準優勝で見事に再ブレイク

 自身が撮影・編集を行なうYouTubeチャンネル『西堀ウォーカーチャンネル』に出演する、借金があるにもかかわらず土木作業の日給を1日で使い切る芸人、定期的に無観客単独ライブを開催する芸人……彼らの生態を西堀が対談形式で探っていく。

 なぜ、彼らはカネがないにもかかわらず、いつまで経っても売れないにもかかわらず、芸人を続けるのか。借金があるにもかかわらずストレスを感じさせず、将来への悲壮感もない生き方を実践する彼らにとっての生きる喜びとは? 同じ境遇にいた西堀だからこそ聞ける芸人の本音の数々。そして西堀自身の芸人人生も赤裸々に明かされる。

■デビュー当時は「高校生イケメン芸人」としてアイドル並みの人気に

ブラックパイナーSOS・山野拓也(やまの・たくや)
1979年生まれ、千葉県出身。高校在学中の1995年7月に同級生の内藤正樹と漫才コンビ「ブラックパイナーSOS」結成。ネタおよびボケ担当。デビュー当初“高校生イケメン芸人”として人気を博す。『ボキャブラ天国』出演時には、司会のヒロミから「下目黒二丁目」に改名させられた時期も。先輩の有吉弘行のラジオ番組にアシスタントとして山野が出演した際に「イノシシタロウ」への改名を命じられたことがある。現在、超難関の「司法試験」に挑戦中。YouTube『ブラックパイナーSOSチャンネル』が好評。

 現役高校生で芸人デビューすると多くの女性ファンから「ワーキャー」と黄色い声が上がり、アイドル並みの人気を誇ったブラックパイナーSOS。しかし、高校を卒業すると人気は急落。山野自身が「高校生芸人時代がたぶんピークだと思う」と話し、一発当てた感覚もなく、「0.038発芸人」だと自らを分析している。