■今や女子アナ・芸能人より「インフルエンサー」

 かつてミスコンは芸能人や女子アナの登竜門ともされたが、今は芸能界を目指すよりもインフルエンサーになりたいという若者が多いのが現実である。

 株式会社RECCOOが、同社の運営するZ世代特化型のクイックリサーチサービスに登録する大学生を対象とした調査(23年9月実施、有効回答数200人)では、「芸能人とインフルエンサーのどちらになりたいか」という問いに対し、「芸能人になりたい」は99人、「インフルエンサーになりたい」が101人と僅差で「インフルエンサー」が上回った。

「今は女子アナや芸能人といった枠に限定されず、自分にブランド力をつけて発信したほうが仕事の幅も広がり、好きなことができるとして魅力的に映る時代です。企業の宣伝でもSNSに強いインフルエンサーの発信力を求めるケースは激増していますから、需要も見込めます。ソフィコンには、“憧れの職業像”が反映されているとも言えますよね」(前出の鎮目氏)

 かつては、美を競う場であった大学コンテスト。そこに求められる役割も変容してきている。

鎮目博道
テレビプロデューサー。92年テレビ朝日入社。社会部記者、スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。ABEMAのサービス立ち上げに参画。「AbemaPrime」初代プロデューサー。2019年独立。テレビ・動画制作、メディア評論など多方面で活動。著書に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)。