堺雅人(50)や阿部寛(59)、二階堂ふみ(29)、松坂桃李(35)ら豪華俳優陣が出演し、9月17日に放送された最終回が、世帯平均視聴率19.6%(関東地区)を記録した、TBSの日曜劇場ドラマ『VIVANT』。

 同作では、自衛隊内に存在するとされる秘密組織“別班”と、日本の公安警察、国際テロ組織の三つ巴の戦いが描かれた。今回、その『VIVANT』の監修を務めた元公安警察官で、11月22日に著書『諜・無法地帯 暗躍するスパイたち』(実業之日本社)が発売になる勝丸円覚氏に話を聞いた――。(#1から4のうち3)

『VIVANT』の監修も手掛けた元公安警察の勝丸円覚氏

■「スパイ活動防止法」がない日本はスパイ天国

――現役時代は、どんな任務に就いていましたか?

勝丸 海外の諜報活動に加えて、日本国内に潜む外国人スパイを監視・調査する、公安の“スパイハンター”をやっていました。

――国内にもスパイはいるんでしょうか?

勝丸 もちろん! むしろ、スパイ天国です。日本は先進7か国の中で、単独の諜報機関がない唯一の国で、スパイ活動防止法がありません。また、治安がよくて身の危険もない。以前に会った外国人スパイは、「アジアで一番活動しやすい国」とまで言っていました。

――そんな日本を狙う国とは?

勝丸 動きが活発なのは、中国、ロシア、北朝鮮といった近隣国です。彼らは日本の最新技術を盗む“産業スパイ”に力を入れており、カメラなどの電化製品や、全自動運転のトラクターを走らせる、スマート農業の技術などを狙っています。

※画像は『VIVANT』の公式X(ツイッター)『@TBS_VIVANT』より