■真犯人の存在を示す3つの根拠

「被害者からハッキリしているのは、犯人のターゲットが五百旗頭家の人間だということですよね。考察班の間で有力視されているのは、“広報の鈴木昌輝”が真犯人という説です。その根拠は、3つあります」

※画像は『水曜日のダウンタウン』の公式X(ツイッター)『@wed_downtown』より

 1つは、最初に村長の死体が発見された場面と、その後、関係者が現場を離れて警察が到着した場面で、村長の死体に変化があったことだという。

「最初に発見された際は吊るされているだけだったのが、警察到着後は首にも縄がかけられていたんです。ここでポイントになってくるのが、生前に村長がYouTubeに興味を持っていたということ。そして、警察到着後の現場を理沙が撮影していたことですね」

 TBSでみなみかわと打ち合わせ中、次男の春樹は「(父が)YouTubeをやりたい」と言っていた――という雑談をしていた。また、ミステリードラマでは何気なく撮られた写真が、後に重大な手がかりになることも多い。

《YouTubeと理沙が撮った村長の遺体写真が絡んでこなかったら(水ダウの?)編集的に不自然すぎる気がする》
《あの会話だけ無関係すぎて気になる。村長がドッキリ仕掛けるみたいなYouTube撮影を利用した殺人ちゃうかな》

 といった声も、多く寄せられている。

「犯人――鈴木昌輝は広報の立場を利用して、村長に“YouTubeで殺人事件のドッキリを撮って、ロケを盛り上げよう”と持ちかけた。そのため、最初に発見された時点では、まだ村長は死んでいなかったと。

 そして、“事件発生時にロケに帯同していた”というアリバイを確保した鈴木が、警察が来るまでの“空白の15分”を利用して、村長を本当に殺害した、と考えられます」

 鈴木が犯人である2つ目の根拠は、長男の浩一の夕食に毒キノコを仕込むことが可能なタイミングに、鈴木も居合わせていたこと。

 そして、3つ目の根拠は、生前に春樹が告げていた「じいさんに気をつけろ」という言葉だという。

「ロケの最初で鈴木は津田さんに村の地図を渡しましたが、その地図は縦に数字、横にアルファベットで座標が書かれている、本格的な地図でした。

 そして、この地図の“G3”、すなわち“じいさん”の位置にあるのが、鈴木の家なんです。なぜ春樹がこんな回りくどい言い方をしたのか、疑問は残りますが……物語の進行で津田は“G3”の場所を“”楽器運び“という口実で何往復もさせられていたため、場所を考えさせるヒントでは、というシナリオの観点からの推理でもありますね」