昭和、平成初期の面影を残す“レトロ”なものがブームと言われる昨今。若い人の間ではクリームソーダやプリンアラモードなどを提供する店が”レトロカフェ”として人気を博している。そうしたなか、家電製品や調理器具、家庭商品を手掛ける「ドウシシャ」は、「俺たちの青春ラジカセ」プロジェクトを始動。
このプロジェクトでは文字通り、過去にラジカセに慣れ親しんだ世代が、見た目はレトロでも機能は最新のラジオカセットレコーダー(以下・ラジカセ)を製作。レトログッズを”斬新”と見る若者へと向けて発売している。
そんなプロジェクトから産まれた『ORION Bluetooth機能搭載 ステレオラジオカセット SCR-B3』(以下・SCR-B3/税込1万2980円)が発売されるや、《エモい》と熱視線を集めているのだ。
ラジカセは、カセットテープを録音・再生できるほか、ラジオチューナーが内蔵された音響機器。オーディオブームに沸いた1980年代の若者を夢中にさせたアイテムだが、独特な音質である「カセットテープ」の魅力が、近年アーティストの間でも再注目されている。
洋楽ではジャスティン・ビーバーの『Purpose』(2015)やザ・ウィークエンドの『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』(2016)、レディー・ガガ『Chromatica』(2020)などの新作アルバムでカセットテープ版も発売。
16年にはエミネムが99年リリースのアルバム『ザ・スリム・シェイディLP』をカセットテープで再発売、21年にはアリアナ・グランデも前年リリースのアルバム『Positions』のカセット版を発売した。日本でも山下達郎の名盤『COME ALONG』シリーズのカセットテープBOXが17年に発売されている。
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— WIZY(ウィジー) (@wizy_official) August 29, 2017
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レトロブームに合わせて盛り上がるカセットテープ業界。そんな機運をいち早くキャッチしていたドウシシャは、12年、山水電気のオーディオブランド『SANSUI』の国内ライセンスを取得した。
同ブランドでは「原音を忠実に再現する」「アナログ音源にこだわり、コストパフォーマンスの高い製品を提供する」をコンセプトに、レトロデザインの音響製品を開発、発売してきた。18年には、奥田民生が、『SANSUI』から販売中だったラジカセ『SCR-B2』を原型としてオリジナルモデルラジカセ『SCR-OT』(税込1万8000円)を発売したこともある。
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— 奥田民生 Official (@OT_staff) June 15, 2018