■「いちばん良くない話題のなり方」と言う理由

 朝倉に対しては、挑戦とその結果はもとより去就についてもさまざまな声が上がっているが、青木は「いちばん良くない話題のなり方。PPV(ペイ・パー・ビュー=有料コンテンツ配信)が後から話題になっても仕方がない。試合の前に話題にならないとカネにならない。この試合、やる意味なかったよね」とバッサリだ。

 そもそも、あえて自分の土俵ではない場での試合出場を決めた朝倉の“思惑”は何か。

「朝倉さんからすると、今回の試合は、自分のファンにPPVチケットを買ってもらう課金装置ですよね。YouTuberの視野的な発想というか。よくYouTuber同士がコラボすることで、互いのチャンネルの視聴者を引き連れ合い、結果的にPV増、登録者数の増加などを狙うじゃないですか。ああいう感じ。ただ、こういうことをやり始める時っていうのは、“回収ゾーン”なんですよ」(前同)

“回収ゾーン”とはどういうことか。

「今まで朝倉さんは、自分のブランド価値を高めていくために勿体ぶった露出の仕方をしていたけど、今後はカネになれば消費されていいという腹づもりで参加を決めるのでは、ということです。高まったブランド力を、たとえ(一発の)打ち上げ花火の話題作りだとしても活用する=回収、ということですね。自分の土俵ではないキックボクシングで試合をしたのがその表れです。

 ただ、今回の試合に関して僕はずっとSNS上でどう話題になるかを追っていたのですが、PPVの潮目は変わってきているなと。結果だけ分かればいいという人も増えていて、“有料配信限定にすれば見られる”という安直な考えは終焉が近い。音楽系PPVは後から買っても楽しめるけど、スポーツはやっぱりライブ性がいちばん重要視されるからね」(同)

※画像は「RISE」の公式X(旧ツイッター)『@RISE_2003』より