■回を重ねるごとに視聴者は「スズ子の歌」を求めるように
11月17日に放送された『ブギウギ』の第35話の世帯視聴率は17.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、個人視聴率9.6%と、番組最高を記録した。
はじめての失恋と、仲間との別れを経験した #スズちゃん(趣里)が歌う「センチメンタル・ダイナ」。舞台セットは「都会の夜の街並み」。大都会で一人で生きていくことを決意した強さをイメージしたものです。
— 朝ドラ「ブギウギ」公式 (@asadora_bk_nhk) November 16, 2023
福来スズ子は大人の階段をひとつのぼって、歌手としても成長をとげました。#ブギウギ pic.twitter.com/4fu3hPWQyq
「悲しいシーンの連続ですが視聴率は絶好調。これまでの『ブギウギ』は蒼井優さん(38)演じる大和礼子が亡くなってしまうという悲しい展開はありましたが、大阪の下町の人々のやりとりを描いたおもしろおかしい描写が多かった。ところが今後は、最も近しい人、母と弟の死が待ち受けているんです。
ツヤと梅吉はスズ子の本当の両親ではありませんが、生みの親のようにスズ子を愛し、育ててくれていました。そして血はつながっていないものの、可愛がっていた弟も戦争で死んでしまう。第二次世界大戦が泥沼化していく時代ですから、ドラマもより暗いムードになっていくでしょう。
だからこそ、当時の日本人が笠置シヅ子さんの歌声を求めたように、視聴者も趣里さんの演じるスズ子の歌を求めるようになり、“ブギの女王”へと成長を遂げるスズ子の歌は、多くの悲しみを背負うことでより輝きを増すことになるのではないでしょうか」(前出のテレビ誌編集者)
涙なしでは見られない展開になっていく『ブギウギ』――今後はますます注目度、感動は増していき、視聴率も右肩上がりということになっていきそうだ。