■テレビ各局がドラマ枠を増やしたワケ

 フジテレビでは月曜22時台に「月10ドラマ」枠を拡充。今春にはテレビ朝日(ABCテレビ制作)の日曜22時、フジテレビ(カンテレ制作)の火曜23時、日本テレビの金曜24時30分に新設。今秋の番組改編でフジテレビが金曜21時台にドラマ枠を新設し、第1弾としてムロツヨシ(47)主演の『うちの弁護士は手がかかる』が放送中だ。

※画像は『うちの弁護士は手がかかる』の公式X(ツイッター)『@uchiben_kin9_cx』より

「ドラマ枠が増えている裏には、テレビ不況があるんです。ネットの台頭でテレビ番組になかなか広告が入らないという苦しい状況が続いていますが、ドラマはまだバラエティ番組に比べると広告が入りやすいんです。それにドラマはTVerなどでの2次展開でも期待できますからね。

 民放各局は“ドラマしかない”となって、バラエティ番組の枠を潰してドラマを増やしたんです。しかし、結果的にいつテレビをつけてもドラマがやっているというような飽和状態に。見る側としてはお腹いっぱいですよね。それに今は、本当に見たい作品はTVerを含めて配信で見ますからね。

 テレビ業界があまりにもドラマを重視しすぎた結果、逆にドラマ離れが進んでいると。テレビ業界にしてみれば、ドラマにしか光明が見出せなかったという事情もありますが、あまりにも各局が同じ方向に進んでいってしまったため、ドラマの視聴率が相対的に下がっているのではないか、と見られていますね」(前出の制作会社関係者)

『VIVANT』のような歴史的作品が出てこない限り、地上波ドラマの視聴率は上がらない!?