■“映えるネオ和菓子”食べ歩きで注目の串団子は
“映える”見た目も重要なポイントであるネオ和菓子。前出の太田氏は「SNS時代には“かわいい”が選択の決め手になる」ことを指摘する。そうした視点から、あらためて注目されているのは「食べ歩きグルメ」なのだという。
「食べ歩きグルメは、看板や店頭に掲示されているメニューの見た目に引き寄せられるとか、なんとなく通りすがる人が手にしているから“あれは何?”と気になって自分も見に行く、といったことがよくあるもの。“映え”を意識したものに惹かれやすい環境が整っていて、SNSと相性が良いんです。
そして、ここ数年SNSで人気なのは鎌倉で食べる串団子。鎌倉駅から鶴岡八幡宮へ続く小町通りに店を構える和カフェ『和茶房 鎌倉 さくらの夢見屋』がカラフルな串団子を売っていて、SNSに上げる人がたくさんいます」(前同)
『和茶房 鎌倉 さくらの夢見屋』は、キーコーヒーのグループ会社であるイタリアントマトが運営。“日本の喫茶文化発祥の地、古都鎌倉の美味しさを現代のスタイルで伝える癒しの和風カフェ”を謳い、定番だけでなく変わり種の団子を多数ラインナップしている。
「みたらし団子(190円)、しょうゆ団子(180円)といった定番から、ピンク色が美しい“さくら餡”(220円)、透き通るような黄色が映える“はちみつレモン餡”(220円)、さらに季節替わりで“いちご餡”“かぼちゃ餡““白桃餡”(220円~290円)などが用意されています。
団子にのせた餡の上には、いちごやかぼちゃの種などがトッピングされ、まるでケーキのよう。その味が食べたいというよりも、見た目がかわいいという理由で選ぶケースも多いようです。そして、そういうネオ和菓子は大体写真を撮ってSNSに上げたくなる。お店にとっても“映え”メニューは宣伝になります」(同)