■『鬼滅の刃』『ワンピース』で動いたもの凄いカネ

 11月13日に円ドルレートが一時「1ドル=151円92銭」まで値下がりし、今年の最安値を更新するなど、国際社会では超円安が続いている。

 円安はネガティブなイメージもあるが、輸出業は同じ販売価格でも得られる利益が増えるため、円安は追い風となる。トヨタ自動車を筆頭に日本車メーカーは円安の恩恵を受け業績を伸ばし、トヨタは11月1日、2024年3月期の営業利益見通しを従来予想より50%増の4兆5000億円に引き上げたことを発表している。同社の2023年2~6月期の四半期の営業収益は10兆5468億円というから驚きだ。

 そして、日本のアニメも海外で大人気のコンテンツ。現在は世界的な配信サービスのNetflixなどもあり、さまざまな方法で“輸出”して稼ぐことができるのだ。

「2021年には『鬼滅』の劇場作品『無限列車編』が海外の総興収約81億円を記録したり、2022年公開の『ワンピース』の劇場作品『FILM RED』が、全世界興収319億円を突破したりと、アニメの海外売上は、ものすごいものがあります。

 また、Netflixに関して言えば、テレビ東京で放送中のアニメ『ブラッククローバー』の劇場作品『魔法帝の剣』は、6月12日~18日の『Netflix週間グローバルTOP10』で2位を獲得し、91の国と地域で『今日のTOP10』入りも果たしています」(前出の制作会社関係者)

※画像は『葬送のフリーレン』アニメ公式 X(ツイッター)『@Anime_Frieren』より

 11月13日に『葬送のフリーレン』の公式X(ツイッター)は、『フリーレン』はNetflixほか「いくつかの動画配信サービス」で視聴ランキング1位を獲得したこと、「そのほかにも上位に入るサービス」があったことを報告している。

“民放の王者”日本テレビは、『葬送のフリーレン』でどうやら大きな収益を得るようだ――。