■ジャーナリストが出した「取材に許可は必要か」の視点

『日刊新周南』の担当者は次のようにもコメントしている。

《ご本人は有名アスリート。しかも奥さんも芸能人です。にもかかわらず、プライベートが、プライバシーが、とメディアを批難する。羽生さんは少し前に写真集を盛んに宣伝していましたが、都合のいいときだけメディアを使い、都合が悪ければメディアのせいにする。これはいかがなものか。

 そもそもこのような発表の仕方は普通なんですか。結婚発表ではAさん(※記事では実名)の名前を明かしませんでしたが、そもそも内緒にするような話だったのか。彼女はコソコソする必要がない方だと思います。立派なバイオリニストであり、田舎に帰ってくればノーギャラでも子供たちに演奏を聞かせてくれます。素敵な女性であり、地元の宝です》

 ジャーナリストの江川紹子氏(65)は11月21日までにメディアプラットフォーム「note」を更新。羽生の離婚を巡って《取材や報道には『許可』が必要なのだろうか?》と疑問を呈した。

 江川氏は《取材のやり方には、倫理や人権にかなったものである必要があることは言うまでもない》と前置きをしながらも、《事柄によっては、当事者が望まない私事を、読者・視聴者の『知りたい』に応えることを優先して、報じる場合はある。芸能人やスポーツ選手、政治家など著名人の交際、離婚、不倫、隠し子、あるいは過去の不祥事などを巡る報道の大半は、そうではないか。当人の『許可』がなければ取材も報道もしてはならない、となれば、メディアは本人が望む情報だけを拡散する宣伝媒体としか機能しなくなる》と綴った。

■「驚き」と「想像がつかないこと」

 羽生の驚きのスピード離婚。それにより、これまで絶大な支持を集めてきた羽生に対して、一部からは疑問の目が向けられ始めていることについて、芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう話す。

「羽生さんは、プロに転向する前の現役時代はマスコミ対応が丁寧でインタビューにもしっかり応じてくれて素晴らしい対応でしたよね。芸能人ではなくスポーツ選手という立場ですが、自身が国民的スターで、どうしてもメディア対応が求められること、取材に応じる大切さを羽生さんも深く理解していたのではないでしょうか。そして、自身がそうした立場に置かれていることも十分、理解されていると思われていた。

 そんな羽生さんが今回、“離婚はマスコミのせい”といった旨のコメントを出したのは意外でしたね。国民栄誉賞を取ったスポーツ選手の結婚となれば、マスコミが大きく報じるのもある意味では仕方がないことですよね。もちろん過剰な取材や一部からの嫌がらせは間違いなくあったのでしょうが……」

 11月22日配信の『現代ビジネス』の取材に、羽生の祖母は《以前も申し上げた通り、本当に接触がないんです。祖父母とはいえ、私たちは本当に何も知らない部外者なので。(羽生の)結婚にしても、何も聞かされなかった。有名になると、話せないこともあるんでしょう》と話している。

※画像は「羽生結弦official_Staff」の公式X(ツイッター)『@YUZURUofficial_』より

「当然ながらわずか105日でのスピード離婚というのも周囲には“どうして?”と映ってしまいますよね。もちろん、結婚生活のことは夫婦にしか分かりませんが……まあ、あまりにも短いですよね。それに実の祖父母も結婚を知らなかったという……つまり、一般的には想像が全くできないことが起きてしまったんですよね。想像がつかないことには、やはり疑問を感じてしまうもの。

 そうした事情も重なり、羽生さんに対して、今までなかった全面擁護だけでない反応が出てきているのではないでしょうか」(前同)

 多くの、そしてアツい女性ファンを多く持つ国民的スターの結婚は、やはり、あまりにも難しいことのようだ――。