今年7月に日本へ上陸した中国の大手インターネット通販(通称EC)『拼多多(ピンドゥォドゥオ=PDD)』傘下で、国を跨いで商品を届ける越境EC『Temu(ティームー)』が今、Z世代を中心に支持を集め、爆発的な成長を見せている。
現在、若者に人気の越境ECサービスとしては、2020年12月に日本語版サービスを開始した中国発の『SHEIN(シーイン)』があるが、『Temu』はそれを凌駕する勢いだ。
「お手軽に買い物をできることが人気のECサイトですが、その中でも国境をまたいで商品が届く越境ECサイトは、衝撃を受けるほどの安さが人気の要因です。
アプリ分析会社『Apptopia』によれば、昨22年に世界中で『SHEIN』のアプリがダウンロードされた回数は、2億2900万回。22年11月には、ショールームを東京・原宿にもオープンし、話題を集めました」(トレンドライター)
《SHEINって通販アプリくっそ安いんだがwww》
《中華系通販サイトTemuをサーフィンするのハマってる》
など、どハマりを報告する声が相次いでいる。人気の背景には、やはり目を疑うほどの低価格な商品ラインナップがあるようだ。
「08年に創業し、現在世界150以上の国と地域でサービス提供している『SHEIN』。ファッション系の商品に強く、日本でも20年8月にサービスインすると、パーカー1000円、ピアス200円、手袋300円といった圧倒的な安さに若い女性が飛びつきました。
一方、競合にあたる『Temu』がローンチしたのは22年9月。出遅れた感もありますが、商品ジャンルの多さや『SHEIN』を上回る安さが話題になり、1年ほどで早くも世界47か国に展開しており、ものすごいスピード感を感じさせます」(前同)
DL数も目覚ましく、前出の『Apptopia』が伝えるところでは、DL数が5000万回を超えるのに『SHEIN』が約3年かかったところ、『Temu』は約7か月という爆速ぶり。
日本でも連日、iPhone/AndroidアプリのDLランキングのトップに名を連ね、急速にその勢力図を拡大している『Temu』。その魅力はなんなのか――。