■エージェント契約でSnowManサイドの自由度が上がる

『紅白』は若い世代に絶大な人気のK-POPグループを起用することで、若い視聴者を確保したい――そういう狙いがあると思われるが、

《紅白に K-POPのタレントが数組出るとか言われてるけど、随分と手際のいい話だなぁ》
《ジャニーズ切って、今度はK-POPに依存するようになっただけ》
《紅白だけでなく、他の音楽番組、朝の情報番組も韓国ばかりだね。ジャニーズ枠が韓国にかわっただけ》

 といった声も多く寄せられている。

「ここまで露骨にNHKがK-POPアイドルに乗り換えているような状況は、Snow Manに限らず、旧ジャニーズタレントは“どうなの?”と感じても不思議ではありません。こういったNHKサイドへの感情が、まず1つ。

 もう1つのSnow Manが今後『紅白』に出場しないのかも、という理由となるのは“新事務所”の方針ですね」

 旧ジャニーズ事務所は、仕事の受注営業から出演料交渉、契約、マネージャーによるスケジュール管理や身の回りの世話までを一括して企業が代行するマネジメント契約の会社だった。

 しかし、旧ジャニーズ事務所が設立を発表している新会社は、エージェント契約の会社。営業やギャラ交渉などは代行するが、基本的に大半のマネジメント業務、プロデュースなどは、個々の裁量で行なう。

「つまり、会社サイドではなく、個人やグループの意思が優先されて仕事が決まっていく会社になるわです。そのためグループ活動の自由度は格段に上がるわけで、Snow Manが“もう『紅白』には出ない”と主張すれば、それが優先されるんですよね。

 だから、Snow Manの9人が“今後『紅白』に出ない”と考えているのだとすれば、それが現実のものになる可能性が高いということですね。来年以降、Snow Manは本当に、『紅白』から消えてしまうかもしれませんね……」

 今後は、世界的に人気のK-POPグループ超えも視野に入ってくるSnow Man。彼らのファンは大晦日の夜、YouTubeで生配信ライブを見る。2024年以降も、それが当たり前の光景になるのかも――。

三杉武
スポーツ紙の記者を経てフリーに転身し、芸能評論家として活躍。週刊誌など多くのメディアで芸能ニュースや芸能事象の解説を行なっている。 AKB48の論客として知られ、日本の芸能文化全般を研究する「JAPAN芸能カルチャー研究所」の代表も務めている。『AERA.dot』にてコラム『芸能界閻魔帳』を不定期連載中。