「あそこで病院に入れなかったら、たぶん死んでいた」

 そんな物騒な告白が流れたのは、12月5日、日本テレビ系情報番組『DayDay.』でのこと。お笑いコンビ・メッセンジャーのあいはら(54)が、3年ほど前に緊急入院。意識不明で4日間も集中治療室に入り、一時は命の危険もあったという経験を語ったのだ。

写真真ん中があいはら ※画像は『メッセンジャーあいはらのYouはこれから!』の公式X『@mbspara』より

 あいはらが生命の危機に陥ったのは「加湿器肺炎」のせいだったという。

 この聞きなれない病名は、文字通り乾燥した季節に重宝する加湿器が引き起こす肺炎。使用方法を誤ったり、手入れを怠ったりすると加湿器が肺炎を引き起こし、集団感染や死亡するケースもあるというから恐ろしい。

 なぜ入院や死亡にまで至ってしまうのか。加湿器の使用にあたり気をつけるべき点、加湿器肺炎が疑われる場合の対処法などについて、内科医・血液専門医の久住英二医師が語る。

「基本的に、水がある場所にはカビや菌が繁殖します。加湿器の中で繁殖したカビや細菌を含む水が空中に拡散した結果、それを吸い込むことなどによって肺や気管支がアレルギー反応を起こしてしまう。これが加湿器肺炎を引き起こす原因です」

『肺炎』という名だが、通常の肺炎治療に使われる抗生物質は効果がないという。

「いわゆる通常の肺炎は、肺胞の中にばい菌が入り込むことで起こる細菌性なので、適切な抗生物質で治療できます。でも加湿器肺炎は、正確には『過敏性肺臓炎』というアレルギー性の肺炎なので、抗生物質は効きません」(前同)