■風邪と見分けがつかない症状――病院選びのコツは
重症になると肺から酸素が取り込めずに入院することになるが、厄介なのは、症状が通常の風邪と同じことだ。
「せきや発熱など、風邪と見分けがつきません。病院でも、昨日から熱が出たという患者さんに、医者が『加湿器肺炎』と診断することはまずないと思います。
ただの風邪なら3~4日で熱が下がり、1週間ほどで快方に向かいますが、アレルギー性の病気の場合、原因が除去されない限り症状は消えません。ですので、風邪の症状が長引いたら別の病気を疑って病院へ行くというのがよいでしょう」(前出の久住医師)
何科に行けばいいのか。
「診断を仰ぐ医療機関は内科でOKです。ただし、医者が1人しかいないのに内科や外科など複数の診療科を標榜している診療所があります。その場合、その診療所の医師は内科が専門でないことがあります。ぜひ内科を専門とする医者がいる医療機関を受診してください。
病院では胸の音を聞いたり、レントゲンを撮るなどさまざまな検査をしますが、加湿器を使っているのであれば、その旨を伝えるとスムーズかもしれません」(前同)
治療はどのように行われるのか。
「軽症の場合、加湿器の使用をやめてみると快方に向かうことがあります。症状が酷い場合はステロイドというアレルギー性の炎症を抑える薬で治療します」(同)