■2人のメイン級ライダーが不祥事を起こした作品も……
高杉が土下座して返済を約束した場面は、複数の情報番組でも報じられた。その後の裁判でも顔を出さなかったり、前事務所の社長から逃げようと車を走らせた、という証言も報じられたりと、ただただ落ちぶれた俳優の悲しさを感じさせる報道がしばらく続いた。
そして、2014年に放送された佐野岳(31)主演作『仮面ライダー鎧武(ガイム)』では、主人公のライバルと、悪役――2人の仮面ライダー俳優が、不祥事を起こしている。前者は、2号ライダー“駆紋戒斗(くもん・かいと)/仮面ライダーバロン”を演じていた小林豊(33)。後者は、マッドサイエンティストの“戦極凌馬/仮面ライダーデューク”を演じていた、青木玄徳(33)だ。
小林は、2020年10月に福岡市中央区の新天町商店街にある薬局で万引きをして店員に捕まって警察に連行された、という不祥事で21年4月に所属事務所とのマネジメント契約解除。今年2月に“ファンのプレゼント転売疑惑”が報じられたこともあったが、現在は主に“クッキングクリエイター”として活動している。
青木は、2018年3月に東京・世田谷区で、酒の勢いで信号待ちしていた女性に手を出してしまい、強制わいせつ致傷容疑で逮捕。最終的に不起訴処分となり、現在も俳優業を続けている。
なお、小林と青木は、2024年発売予定の『仮面ライダー鎧武』10周年記念商品の新規撮り下ろし音声に携わったことが、今年10月に発表されている。不祥事を起こした俳優の再起用に複雑な感情を抱くファンは多いが、批判を承知でオファーしただろう制作陣に感謝する声も多い。
2話だけ出演したゲストキャラの村杉でさえ、仮面ライダーでの活躍を思い出す人はいる。それだけに、仮面ライダーに出演した俳優には、重い責任が生じることを忘れないでほしい――。