「ホストには2000万円近く使ってきました。ただ、目が覚めたといいますか……」

 肩を震わせながらそう語るのは、23歳で女優の小芝風花(26)に似た女性Tさんだ。女性を奈落の底に叩き落したのは“眠らない街”新宿歌舞伎町。首都・東京の治安を守る警視庁の捜査官が、照準を定める街である。全国紙社会部記者が話す。

岸田文雄首相が11月24日に衆院予算委員会において、ホストクラブで高額のツケ払いを強いられている女性が“返済のために海外での売春を勧められる事例がある”と発言。捜査機関としても本腰を入れざるをえない状況になりました。

 警視庁も12月に入り、歌舞伎町にあるホストクラブ176店舗に対して立ち入り調査を敢行。19日に発表された内容によれば、その内132店で、風営法での料金表示義務違反が確認されました」

 表示違反として具体的に確認されたのは、ボトルやシャンパンタワーの料金がメニューに記載されていないというものや、客から分かりにくい場所に表示されているといったケースだ。そんなホストクラブの実態を、2021年3月から歌舞伎町に足繁く通っていた前出の女性客Tさんが打ち明ける。

取材に応じてくれたTさん

「通っていた『D』というホストクラブのセット料金は、時間無制限で12000円。これに10%の税金とサービス料35%が掛かります。当然、ドリンク代は別途で加算されますし、気に入ったホストを指名すれば指名料だって発生します。ドリンク代にも10%の税金とサービス料はつきます。

 2時間もいればレッドブルとコカレロを混ぜた1杯3000円のコカボムや、コカレロとテキーラを混ぜた1杯5000円はするコカテキを飲まされ酩酊状態。それぞれ10杯も頼めば会計は10万円を優に超えます」