■一之輔が『笑点』に出るメリットはない!?

 年間900席以上の高座をこなし、独演会のみならず、寄席に一之輔が出れば満席になるほど。滅多に人を褒めなかった人間国宝の故・柳家小三治さん(享年81)に「久々の大物」と言わしめたり、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』に取り上げられるなど、たしかにすでに人気も知名度も十分だと言えるだろう。

「笑点メンバーになれば“一生食いっぱぐれることはない”とも言われますが、今さら一之輔師匠にネームバリューはいりませんよね。それに、一之輔師匠は自分の芸を追求していくタイプの芸人です。『笑点』はあくまで“演芸ショー”のバラエティ番組で、周りと合わせる必要があります。

 出るメリットがある、出たいという落語家のほうが圧倒的に多いでしょうが、そういう人ばかりでもありません。一之輔師匠自身も『笑点』は嫌いではないでしょうが、多忙をぬってまで出るメリットが感じられなかったというのが、オファーを断った最大の理由だったのではないでしょうか」

■「お父さん、本格派から逃げ出したんだね」

 2月5日配信の『日テレNEWS』の「息子さんはどんな感じで喜んでくれそうですか?」という質問に、一之輔は「喜ぶ前提で言ってますけど……」とし、「ご反応は?」と問われると「想像して? “お父さん、本格派から逃げ出したんだね”って言うでしょうね(笑)。“おうともよ!”って言ってやりますよ。両方できるんだよっていうところを見せてあげたいですね。そりゃそうだよ」と、笑いを交えつつ応じていた。

「つまり『笑点』は“本格派”ではないということですよね。それでも一之輔師匠が今回メンバーに加入したのは“三顧の礼”ではないですが、番組サイドから何度もオファーがあったからではないでしょうか」

※画像は春風亭一之輔の公式ツイッター『@ichinosuke111』より