■乱立状態でコア視聴率0%台の“爆死ドラマ”も……

 フジテレビでは2021年10月より月曜22時台に「月10ドラマ」枠を新設。テレビ朝日も2022年10月より火曜21時にドラマ枠を、今春にもテレビ朝日(ABCテレビ制作)の日曜22時を新設。さらにフジテレビ(カンテレ制作)の火曜23時、日本テレビの金曜24時30分にドラマ枠が新設されている。

「テレビ各局ドラマ枠が乱立状態ですよね。各局事情は同じで、ドラマだったらスポンサー企業が広告を出稿してくれるから。またバラエティ番組もそうですが、収益は地上波に比べると低いですがTVerなどの配信サービスに二次利用できる。再放送でも使えるし、DVDなどの展開の可能性もあるでしょう。

 ただ、ドラマが増えすぎていて今や飽和状態。数字がまったく取れない“爆死ドラマ”も散見されます」(前出の制作会社関係者)

 テレビ朝日の日曜22時枠で放送され、堀田真由(25)が主演を務めた『たとえあなたを忘れても』の12月17日最終回のコア視聴率は0.4%だったという。

※画像は『たとえあなたを忘れても』の公式X(ツイッター)『@anawasu_abc』より

「視聴者も何をいつやっているのか把握できなくなり、リアルタイムで見よう、ともならない。お腹いっぱいといったところではないでしょうか。しかも、予算も確保できないから内容もどんどんしょぼくなっている。結果、視聴者からそっぽを向かれてしまうという“悪循環”に陥っているんです。

 現状はバラエティ番組よりも広告が入りやすいので、テレビ局はドラマを量産していくしかないのですが、それは地獄への道を突き進んでいるとも言えます。そんな今のテレビ各局の事情が分かるのが『アンタッチャブるTV』の終了と、同時間帯にドラマ枠が新設されるという状況ですよね」(前同)

 テレビ各局は広告収入を得るため、今後もドラマを増やし続けていくのだろうか――。