フジテレビ、そして地上波ドラマを牽引してきた“月9”の危機が進行しているようだ――。

 1月22日、永野芽郁(24)が主演を務める連続ドラマ『君が心をくれたから』(フジテレビ系)の第3話が放送された。

『君が心をくれたから』は、過去の経験から自分に自信が持てなくなってしまった主人公・逢原雨(永野)が、心を通わせる同級生・朝野太陽(山田裕貴/33)の命を助けるために「五感」を差し出すことで始まるファンタジーラブストーリー。舞台は、異国情緒あふれる幻想的な街・長崎である。

 第1話(8日放送)は平均世帯視聴率7.2%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と、もともと高いとは言えない数字だったが、第2話(15日放送)で世帯5.8%と急落。第3話は世帯5.6%と、落ち続けているのだ。しかも、それ以上に重要な数字も、深刻な落ち方をしているという。

「現在、テレビ各局は13~49歳のコア視聴率を最重要視しています。その若い層が、テレビCMスポンサーの商品の購買力があるからですが、『君が心をくれたから』の第1話はコア3.1%と、まずまずのスタートだったんです。

 ところが、この数字も第2話で2.2%に急落。コア視聴率さえ良ければ世帯が多少悪くても成功と言えるんですが……こちらも非常にまずいことになってきているんです。

 今期の連続ドラマでコア視聴率が良いのは櫻井翔さん(41)主演の『新空港占拠』(日本テレビ系/土曜午後10時~)。先日の第2話(20日放送)は4.3%でしたね。『君が心をくれたから』は、この半分しか取れていないんですよね……」(制作会社関係者)

※画像は『新空港占拠』の公式X(旧ツイッター)『@dbs_ntv』より 

 本作は恋愛と並行して「雨(永野)の五感が消えていく」という悲劇がじっくりと描かれる。雨は第2話で味覚を失い、パティシエの夢を諦めたが、第3話では次は嗅覚を失い、“クレープの匂いから太陽(山田)との高校時代の恋の思い出を連想する”ことが叶わなくなってしまう未来が待つという展開。しかも、それだけでなく、今後も五感が消えていくことへの負い目から、太陽の告白を「他にもっと好きな人が(いる)」とウソをついて断ってしまい、人知れず雨が涙する――という悲恋が描かれた。