■音楽界にも強烈な“忖度”

 前出の芸能プロ関係者は続ける。

「レコード会社の世界でも、旧ジャニーズに対する強い忖度があったと言われています。旧ジャニーズには多くのグループがありますが、自社レーベルの『ストームレーベルズ』(旧『ジェイ・ストーム』)以外に、各グループは多くのレコード会社と契約していましたからね。

 全部が全部ではないけれど、他事務所の男性グループがレコード会社からデビューせずにインディーズが多かったのは、それが影響していたと考えられています」

 たとえば、King&Princeは『ユニバーサル ミュージック』、SixTONESは『ソニー・ミュージックレーベルズ』、Snow ManKis-My-Ft2は大手レコード会社と旧ジャニーズが合同で設立した『MENT RECORDING』と契約している。

※画像はSnow Man/MENT RECORDINGの公式X『@SN__20200122』より

「旧ジャニーズのグループは、CDを出せばオリコン1位は当然というのがあるように、とにかくCDが売れる。旧ジャニーズで最も勢いのあるSnow Manなんて、9thシングル『Dangerholic』(23年9月6日発売)が初週86.9万枚を売り上げ、『オリコン』で男性アーティスト史上初の“8作連続初週売上50万枚超え”を達成していますからね。

 そんな旧ジャニーズのグループと契約する“恩恵”を複数のレコード会社に分散させることで、結果として旧ジャニーズとのお付き合いを考えたレコード会社サイドが、他事務所の若い男性グループのデビューを避ける――そんな空気感があった、とささやかれているんです。それはつまり、典型的な“忖度”ですよね」(前同)

 しかし、ジャニーズは崩壊、ジャニーズ事務所は消滅した。さらに新たに立ち上がったマネジメント会社のSTARTO社の社長に就任した福田淳氏(58)は、忖度や“退所したタレントとの共演NG”など前時代的な業界ルールを忌み嫌う人物なのだ。今後は他事務所が大手を振って男性グループを推す――そう言われている。