仕事や家族のことなど多くの精神的な負担を抱えて生きる現代の日本人。“寝つきが悪い”“何度も目が覚める”実に国民の5人に1人が睡眠に関する悩みを抱えているといわれる不眠大国でもあるのだ。
そんな“不眠”の現状に拍車をかけるように、2024年早々から、さまざまな出来事が起きている。
「睡眠障害の大半がストレスが原因とされます。能登半島地震や通り魔事件など社会的事件に触れ、気づかぬうちにストレスがかかり、不眠に陥る人が増えています」(スリープトレーナー)
そんな我々を救う睡眠法が、異国の地・アメリカにあるという。
「“米軍式睡眠法”という、米海軍の飛行訓練学校が開発した睡眠法です。銃声鳴り響く戦火でも安眠できるようにと開発されたもので、兵士の96%が120秒以内に眠りに落ちたとされます。漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)を用いて、強制的にリラックス状態にする睡眠法です」(前同)
漸進的筋弛緩法とは、いったい、どのようなものか。睡眠専門医で『雨晴クリニック』(富山県高岡市)院長の坪田聡氏が解説する。
「“リラックスしてください”と言われて、リラックスできる人はなかなかいません。しかし、筋肉の緊張を解くと、心の緊張状態も自然と緩和されます。そんな、筋肉の緊張状態を緩和するテクニックが、漸進的筋弛緩法です」
では具体的に、どのような方法で筋肉を緩めるのか。