■2020年代に入り福士が海外進出、吉沢は映画が大当たり

 2022年に日欧共同製作のHuluオリジナルドラマ『THE HEAD シーズン2』(公開は2023)のメインキャストに選ばれたことで、福士は“20代で海外作品に出演する”という目標を達成。昔から海外に憧れてコツコツと積み重ねてきた語学力が、ついに実を結ぶことになった。

《30代の10年間で機会があれば海外の仕事の割合も増やしていければいいなと思っています》

 と、前述の『東洋経済オンライン』のインタビューで答えており、いずれは国際俳優になるかもしれない。

 福士は20代後半に入ってからはプライベートの時間を作るようにしたこと、心に余裕が生まれ、役者としても成長した旨をインタビューで話していたこともあるが、それがハッキリわかる出来事もあった。

 2023年、NHK『大奥』で福士は全く違う役を1人2役で演じたが、深みのある演技が視聴者から大絶賛されたのである。

※画像は福士蒼汰スタッフの公式X『@fukushi_staff』より

 福士が役者として山を乗り越えた一方で、吉沢も負けてはいない。

 2020年代に入ると役者としての勢いはさらに増し、『PICU 小児集中治療室』(2022/フジテレビ系)で「月9」主演デビュー。

 2019年からスタートし、今年7月に4作目が公開予定の映画『キングダム』シリーズや、2021年にスタートした『東京リベンジャーズ』シリーズなど、実写作品のオファーが絶えることはない。

 追い越し、追い抜かれ、また追い越し……吉沢と福士は『フォーゼ』終了後もたまに連絡を取り合っていることを明かしているが、お互いの存在が刺激になり、切磋琢磨しているのかもしれない。

 俳優が演技、役の方向性で転換期を迎えることも多い30代。『フォーゼ』劇中で“ダチの絆”を結んだ吉沢と福士は、これからの10年をどう生きるのか――。