暖冬となった2024年、バレンタインとなる2月14日の東京の最高気温は19度と、4月中旬並みの暖かさの予報になっている。近づく春に心躍らせる人も多いだろうが、実は春は肌トラブルの季節でもある。

 よしき銀座クリニックで院長を務める吉木伸子医師は、春の肌トラブルについてこう語る。

「寒暖差が大きいことから、自律神経に不調が起こりやすい。そのため、肌の新陳代謝が悪くなります。

 セラミドと呼ばれる潤い物質が肌のターンオーバーには欠かせないのですが、その物質が十分に作られなくなったり、皮脂分泌が減るなんてことも起こる。その結果、春にはニキビや乾燥肌といった肌の不調に陥る人も多いのです」

 こうした肌の不調に、スキンケア商品で対処する人も多いと思われるが、その使用にあたっても注意が必要、と吉木医師は話す。

「スキンケアアイテムを多数使い、肌の手入れをしすぎると肌のバリア機能が落ちてニキビができやすくなるといったリスクもある。スキンケア用品は肌への刺激が少ない敏感肌向けのものを選んだり、化粧水の使用は控えて、保湿美容液を使ったり、水分と油分のバランスを整えることが大切です」

 肌を健康な状態に保つバリア機能とは、どのようなものなのか。