◾️洗浄力が強いスキンケアアイテムのリスク

 また、メイク落としなど洗浄力が強いアイテムを使うと、角質の奥から肌のうるおいのもとであるセラミドが溶け出し、肌の不調になりやすいと吉木医師は指摘する。

「セラミドは肌と肌の間にあり、セメントのように角質同士をつなぐ役割も果たしている。これが溶けてしまうと、細胞はバラバラになって肌がめくれてきます。肌の表面が粉をふいてしまっていることがあると思いますが、これは肌が乾燥し、セラミドが溶け出したことで角質同士がバラバラになって肌が毛羽立ってしまうからなのです」(前出の吉木医師)

 肌トラブルが起こりやすいこの季節、日常生活の中でできる対策はあるのだろうか。

「自律神経の乱れを正すために規則正しい生活を心がけるというのは大切です。多くのアスリートが日焼けしていても肌がきれいなのは、規則正しい生活をしているから。スキンケア商品の使用に熱心になる前に、まずは健康習慣を見直すことが大切です」(前同)

 気温の変化が原因で体内のホルモンバランスが崩れやすく、空気が乾燥し、花粉も飛び交うこの季節。 新生活へと向けて、さまざまな準備をする人も多いだろう。備えあれば憂いなしというが、肌のケアに関しては、やりすぎるのもよくはなさそうだ。

吉木伸子医師

吉木伸子医師
よしき銀座クリニック院長。横浜市立大学医学部卒業、慶応義塾大学病院皮膚学教室に入局。
浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務、日本漢方研究財団附属渋谷診療所での研修等を経て、現在はよしき銀座クリニック 院長。レーザー、ケミカルピーリングなどの美容皮膚科学と漢方を取り入れた皮膚科療法を行っている。